星つむぎの村通信 -No79- 2022.5.16発行
先月、福岡市に「ららぽーと」という複合ショッピングパークが、また北九州市にアウトレットとエンタメが融合した「ジ・アウトレット」が次々とオープンしました。
ここ数年コロナにおされてじめじめした気分だったのですが、久しぶりの明るい話題でした。
特に、「ららぽーと」には、実物大のガンダム(最高部 24.8m)が設置されていて、けっこうな人気を集めています。
しかも、このガンダム、頭部と右腕が動くらしいのです。
そんな情報を仕入れると、動いているところを見たくなりますよね~。
ということで、今は、(星もですが・・・)このガンダムの動くところを「見たい」と思っている日々なのでした。
さて、星つむぎの村通信 79号をお届けいたします。
どうぞ、お楽しみください。
(仲道正恭)
<星空俳句>
わし座越え 流るる星や 春うらら
春たけなわの今日この頃、みなさまお元気にお過ごしのことと存じます。
みなさん、このところ惑星が朝方に集中しているのですが ご覧になりましたか?
土星、火星、木星、金星と4惑星が東の空から一直線に昇ってきます。
水星はいつの間にか夕方に変わりました。
5月の連休は後半天気が良く、ちょうどみずがめ座η流星群のピークがありましたので、見たかたも多かろうと思います。
そんな情景を詠んでみました。
2022.5.9 (青りんご こと 齋藤泰文)
===========目次===========
1. 今月の星空紹介
2. 宇宙小話
3. 村人だより ー村人登場!ー
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1 今月の星空紹介
5月の満月はフラワームーン(花月)・・・アメリカの先住民が命名したようです。暖かい気候になるこの時期、多くの花が咲きほこる様子にちなんで命名したのでしょうか。
私たちの住む日本でも、ちょうど色とりどりのお花がたくさん咲いています。お気に入りのお花畑を探して、満月の夜にそっと月夜のお花見をしてみるのも良いですね(^-^)
この時期、宙を見上げてみると春の星座たちが輝いています。
おおぐま座の北斗七星から~うしかい座(アルクトゥールス)~おとめ座(スピカ)~からす座へと続く春の大曲線
うしかい座(アルクトゥールス)、おとめ座(スピカ)、しし座(デネボラ)を繋ぐと春の大三角
そしてりょうけん座(コルカロリ)をたして繋ぐと春のダイヤモンドになります。
アルクトゥールスは別名「麦星」、ちょうど麦の刈入れる頃に 頭上で輝いていたのでこの名前になったよう。また、おとめ座の星座絵は農業の女神デメテルと言われていて、左手に麦の穂を持っています。
同じ麦つながりなのか?アルクトゥールスとスピカは春の夫婦星とも呼ばれています。
農業をする傍ら、作業を終えて宙を見上げると、二つの星が仲良く並んで見えたのかもしれませんね★
春のおやこ星座をみつけてみてはいかがでしょうか。
こぐま座を優しく見守りながら周っているおおぐま座のお母さん、そのとなりにはこじし座があって下から心配そうにしし座のお父さんが支えているみたいです。大きい星座と小さい星座は近くにあることが多いので、他の季節でも探してみてください。
宙の世界でもいつも寄り添っているみたいですね。
暖かくなってきたこの季節、ちょっぴり早起きをして太陽系の惑星・兄弟星たちを観測してみてください。
金星、木星、火星、土星、そして海王星
毎日見ていると近づいたり、離れたり、それぞれの動きがわかります。肉眼で、双眼鏡で、望遠鏡で・・・それぞれの見え方を比べてみるのもよいですね。
早起きをすると何かいいことありそうでワクワクしませんか?。大好きな星たちを観ていると、やがて太陽が昇ってきて朝の光に包まれます。
今日という一日が穏やかでありますように・・・また今夜星に逢えますように・・・☆彡
安江美香
2021.4.4 23:33 ししの親子のお花見
撮影場所:北杜市アルリ舎 撮影者:跡部浩一
2 宇宙小話
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〇投稿者プロフィール
名前:高木 良輔 (ハンドルネーム TKG)
住んでいるところ:大阪府(出身は愛知県)
自分の特徴:真理子さんにめっちゃ影響を受けている、プラネタリウム解説者です。
ひとこと:宙つなぎや宙たねプロジェクトで活動しています。星の話をするのっていいですよね。
プラネタリウム解説の魅力や文化を広めたいと思っています。
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大学1年生の春休み、地学の恩師に連れられて 南太平洋の島国バヌアツ共和国へ旅行に行きました。
その恩師の教え子(私にとっては“姉弟子さん”)であり、現地の小学校に海外青年協力隊として赴任している方を訪ねる旅でした。
その旅で、特に今の自分を形作るきっかけとなるような体験が、現地の小学校で天体観望会を開催したことです。
小さな島の小学校だから、そんなに人も来ないだろうと思っていたら、小学校の児童さんはもちろん、物珍しさのためか、ご近所の大人の方たちまで集まってしまって、かなりの規模の観望会になってしまいました。
ざっと100人くらいはいたような気がします。
日本から持って行った望遠鏡で、月を見てもらいながら、身振り手振りを交えて、今日見える星座のことや、バヌアツと日本での見える星の違いについてなど、現地の姉弟子さんに通訳もお願いしながら、必死に子どもたちに伝えようと頑張りました。
望遠鏡で月をのぞむ子どもたちのキラキラした顔が印象的でした。
そして、観望会の終わりに、子どもたちから日本語で「ありがとうございました」と言われたときには涙が出るほど嬉しく感激したのと同時に、星のことを話すだけで、人からありがとうと言ってもらえることって、なんて素敵なんだろう、ということに気が付きました。
生まれた国が違っても、年齢が違っても、どんな人とも、星の楽しみって共有することができるんだと。
この体験が今の私の原動力のひとつとなっています。
バヌアツでの話はまだあるのですが、それはまたいつか別の機会があれば・・・
TKG こと 高木良輔
3 村人登場!
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〇投稿者プロフィール
清水 美来(みく)
大阪府出身・東京都在住
好きなこと 神社巡り・知らない街や道を歩く(そして迷う)・
スタンプラリー(しかしスタンプを捺すのが下手)
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最近神社へ行くことが好きになりました。星好き×神社好きが考えることはひとつ。
「星の神様っているのかな?」
調べていくと、日本には星の神様や星にまつわる神話がとても少ないようです。
しかも、この星の神様は日本書紀では「悪い神」とされています。
「悪い」理由は書かれておらず、謎は深まるばかり…。
そんな星神である甕星香々背男(みかぼしのかがせお)を祀る神社が茨城県日立市にあります。
大甕(おおみか)神社です。
先日、桜の咲く頃に行ってきました!
大甕神社には、このような伝説が残っています。
鹿島・香取の武闘派である2神が唯一、甕星香々背男と称する星神を征服することができずにおりました。
2神に替わって大甕に赴き、星神の霊力を宿魂石(しゅくこんせき)に封じたのが、織物の神様である武葉槌命(たけはづちのみこと)でした。
星神が封じられている宿魂石は、今も大甕神社に残っており登ることができます。
そんなに大きいわけではないですが、実際登ってみると結構大変でした。
宿魂石の頂上に武葉槌命を祀る本殿が建っています。
上から押さえつけているような、でも、ちょこんと宿魂石に載って、寄り添っているような印象も受けました。
大甕神社は太平洋の近くにあります。
この地にはかつて星を詠み航海し、星神を信仰していた海洋部族がおり、太陽神を信仰する大和政権に反抗していたことが先程の伝説の由来とする説があります。
そして、織物の技術をもった民の仲介で和解したという説もあります。
個人的には、和解説を推したいなあと思いながら、大甕の地を後にしました。
清水美来(みく)
大甕神社 拝殿
宿魂石 入口
宿魂石 鎖場
宿魂石頂上の武葉槌命を祀る本殿
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