クリニクラウンさん研修会実施

クリニクラウンさん研修会実施

3月21日(月・祝)に、星の寺子屋・病院プラネ研修の一環として、日本クリニクラウン協会さんをお呼びして、村人の研修会をおこないました。クリニクラウン協会さんは、今年度、同じ、「タケダ・ウェルビーイング・プログラム」助成をいただいていたもの同士ということもあり、情報交換会などでもご一緒する機会が多く、今回は、理念と実践、ワーク、といろいろ充実した研修となりました。

以下、村人・えりさんからのレポート。加えて、他の参加者からの感想です。長いですが、想いが詰まっていますので、ぜひお読みください!

★★★

予定していた終了時間を約1時間オーバーするてんこもりな会で、勉強になることがたくさんありました。
感想を挟みつつレポートです。
【クリニクラウンの活動を体験(30分)】
(寺子屋の子どもたちもこの時間は参加)
きゃしーとまめたんによる実演
・ミュートとビデオの切り替え練習からしてくれる
・「途中のビデオオフや休憩は自由だよ!」の声かけが優しい
始終参加型が徹底されており、飽きない工夫がすごい。
プログラムだけでなく、身振りや手振り、遠近法などの画面の変化、声のトーンの幅など、一辺倒にならないように考えられているのが伝わった。

【研修】
熊谷さんによるスライドと説明
●感想
説明の対象が大人でも、インタビュー形式にしたり、リアクションや声かけを盛り込んで、飽きさせない、楽しんでもらいたいという気持ちを感じて感動しました。
スライドの11枚目、とても大切で覚えておきたい心構えで、しかもこどもだけではなく大人に対しても通じる考え方だと思いました。
・クリニクラウンはオランダが発祥で、現地では浸透している。
・「Children First」を大切にしている。訪問したペアで自分本位になっていなかったかを終了後に確認する。
・「入院中のこどもに笑顔を」→「すべてのこどもにこども時間を」
ささいな言葉の違いまで意味が考えられていた。
笑顔にするということに囚われすぎないで、その子らしさを大切にすること。

【オンラインのメリット】
・画面越しで手が届かないことがわかっているから安心して見られるこどももいる
・画面オフを選択できる。見る側の選択の自由がある
・名前呼びやリアクションに対する反応(双方向のやりとり)はライブならでは
・ノンバーバルを活用する → 主催側がオーバーに表現をすると見ている側もつられてくる
・宝探しのイベント(病院側が台本を作成、地図を渡してこどもに指示を出してもらう)
↑手の込んだイベントでスタッフの本気度が伝わった!実現できるのがすごい!【課題】
・支援団体同士の連携が不足している
→ #こども時間案内人 のハッシュタグを活用予定
・オンラインに抵抗のある病院もまだまだ多い

【質疑】
いせきさん
Q.新規の病院の窓口などがない、わかりづらい(現状は紹介に頼りがち)
・SNSの立ち上げとハッシュタグの活用
・団体で連携して窓口になる人を作る?
・まだ訪問できていない病院を団体間で共有して紹介できたら理想的

まりこさん
Q.ティーンのビデオオフのときの対応は?
・まず画面オフという反応も受け止めることが大切
・「きっと楽しんでくれてるよね!」「顔が見たいな」などの声かけによって、徐々にオンにしてくれたり、なにかしらの反応が返ってくることもある
・ばったり会ったら意表を突く
・年齢のフィルターをかけて見すぎない
・つまらない顔に見えても、集中しているだけだったりする
Q.クラウンの研修について
・オーディション → 月に2回、1年間の研修
・年齢制限は無いが体力があるうちが望ましい

鶴田
Q.自分本位になっていなかったか振り返るとは具体的にどのようなことをするのか
・ペアがお互いに見えていたもの、とった行動の理由などのすり合わせと振り返り、分析などをする
・スタッフさんから見て、こどもの様子は普段と比べてどうだったかを聞くこともある
・その子について話すこと自体が大切

【グループワーク】
5~6人に分かれて意見交換
よださんグループ
・こどもの年齢に適した経験は大切
・こどもが元気になることによって、大人も元気をもらえる
・クラウンとのコラボ案「星座のジェスチャークイズ」はどうか
沼さんグループ
・大人も楽しめて良かった
・ノンバーバルの工夫は星つむぎでも生かせる
りゅうさんグループ
・こどもの年代によって響くものが違うのではないか
→こども自身が響くところを自身で見つけていくので大丈夫
・コロナ禍で大部屋でも仕切りのカーテンがしめっぱなし。こどもは院内学級などでつながりができるが、保護者のつながる場所がなくなってしまった。

今回の研修で、「こどものありのままの反応を受け入れる」ということの大切さをとても感じたので、忘れずに生かしていければと思います。貴重な機会をありがとうございました!

★★★
<井関さんからの感想>

初!クリニクラウン!この研修とっても楽しみにしていました。
クリニクラウン協会の活動に興味があり知りたい!という気持ちと実際に自分がこども病院にプラネタリウムを届けた際に「こんな感じでいいのかな?もっとこうしていればよかったかも~」なんって振り返りをしてずっと引っかかっていたものがあったから
他の人はどんな風にしているか?なんて事がずっと気になっていましたが、そうこうしているうちに我が子が入院して我が子の事しか考えられず。。。今まで自分が体験したプラネタリウムを届ける側の立場での経験と、届けてもらう当事者側の立場の経験どちらも「うんうん」ってこんなに共感できる研修ってある?ってくらいめちゃめちゃ頷きながらの研修時間楽しかったです。まだまだ話足りない事いっぱいあるけど。。。(笑)え?まだあるの?って言われそう:アセアセ:隣で一緒に参加していたゆうなもグイグイ、クリニクラウンのきゃしーとまめたんの世界に引き込まれて
横からふと顔をみるとずーっとニコニコ:ぽっ:ゆうなもめっちゃうんうんって頷いてる!さすが親子(笑)
こどもじゃないけど、こども時間に参加させていただきましたチルドレンファースト
その子がその子らしく「こども時間」
すべてのこどもに「こども時間を」
心が動く瞬間
めっちゃ大事!声を出して子どもらしく笑う
笑いって大事
笑顔って本人も周りも心が温まる瞬間クリニクラウン体力いりそうだけど、一緒にやってみたいな
星つむぎとのコラボ:ピカピカ:
ここは関西人魂が役立つ感じかな?(笑)#こども時間案内人
周知されるようにお手伝いしたい病院スタッフさんから:下向き指差し:
病院内看護師不足
マンパワー足りない
こども達が楽しんでくれる事やりたいけど何をすればいいか?
自分たちに何ができる?
コロナ禍あれやっちゃだめ、これやっちゃダメ結構ストレス
外部から来てもらいたいけどコロナ禍。。。
治療、頑張れ頑張れって言わなきゃいけない立場
子どもらは十分頑張ってるんだよ~団体に問い合わせしたい、どこに問い合わせしたらいいのか?が分かりやすいと話が進みやすい?#こども時間案内人
のグループが立ち上がるといいなと心から願います:ピカピカ:
「届けたい」共通のおもいですね:ピカピカ:

<藤田さんからの感想>
今日は素敵な時間を共有させていただきありがとうございました。前半の「こども時間」
なによりもまず、画面を観ながらあんなにゲラゲラ笑う湊を初めて見て、びっくりしました。3歳の湊はまだ、テレビや映画の画面からだと情報を受け取ることで精一杯。
凝視するか、いなくなるか、です。
そんな湊が、身を乗り出して画面を覗きこみ、くすぐってもらったり抱き上げてもらったりしているときと同じようにゲラゲラ笑い転げている姿を見て、思わず私も画面を覗き込み、そして気がついたら子どもたちと同じように私も笑い転げていたのでした。星つむぎの村の「病院がプラネタリウム」でもいつも感じることですが、その空間の既存の関係性や境界線をひょいっと取っ払ってくれることって、とても大きな意味があるのではないでしょうか。
ボクの大好きな跡部さんが「アトベちゃん:ダブルハート:」なんて呼ばれちゃってる、ボクの真理子さんが星座にされちゃってる、それってもう、ワクワク以外の何者でもないし、そうやって跡部さんや真理子さんがボクと同じ土俵でニコニコ笑っているって、なんとも言いようもないくらい嬉しくなってしまいます。病院ではどうしても、お医者さんと患者さん、家族、看護師さん、と立場が明確に分かれていて、それがどんなに良好な関係であるとしてもその個々の人となりが腹を割って関わり合うまでにはなかなかたどり着かない気がします。
だけど、先生も看護師さんもお父さんもお母さんも、みんな目をつぶってゼロ〜って言ったら満天の星にうわぁぁぁぁー:超びっくりマーク:っていうあの瞬間と同じように、
みんながクラウンの世界に引き込まれていつも見る顔と違う顔で笑ってる、お医者さんがゲラゲラ笑ってる、看護師さんがびっくりしてる、お母さんが嬉しそうにしてる、お父さんが盛り上がってる、そういう空間が作り出すリラックスとハッピーはとてつもなく大きなパワーになるように思います。一樹と入退院を繰り返していた頃、病棟でいつも見かけるお母さんがいました。
うちと同じようにしょっちゅう入院している人がいると思うと親近感が湧き、少しずつ、すれ違うたび挨拶をしたり短い言葉を交わしたりするようになりました。
入院するたびに姿を探し、再会とお互いの「無事」を喜び合っていたつもりでしたが、実はそのお子さんは生まれてから2年以上いちどもおうちに帰ったことがないということ、お母さんもひとりで付き添いを続けていることを、ずっと後になってから知りました。私自身、一樹が生まれてから、それまで「非日常」だと思っていた病院という場所を、日常の中のひとつの居場所として捉え直すようになっていたところでした。
おうちと病院を行き来しながら生きるこの子(そして私)にとっては、家も病院もどちらも当たり前の日常なのだと気付き、ならば病院での生活をどう豊かにしていけばいいのだろうと模索し始めていました。
だけど自分自身がそんな風にシフトチェンジしなければいけなくなってもなお、もっと長期で入院生活を送る子どもやお母さんがいること、それをおうちで待ってる家族がいることを知らなかったし、初めて知ったときは本当に愕然としたのでした。
こんな世界があっていいのか?と心底思ったこと、今でもよく覚えています。子どもファーストという言葉、オンラインならではの取り組み、連携のこと、どのお話もとても胸に響きました。病院にいる子どもを支えたいと思う人や活動する団体はたくさんあるけれど、そのひとつひとつがつながって、点が線になっていけたらいいなと思います。
そしてその線は「活動」する人だけじゃなくて、お父さんお母さん、お家で待ってる家族や兄弟、じいちゃんばあちゃん、近所の人、お友達、お医者さんも看護師さんも学校の先生も役所の人も、ときどき廊下で言葉を交わす仲間だって…
その子を「応援してるよー!」っていう気持ちの人がみんなつながって、大きな輪になったらいいなと、思いました。
子どもを真ん中に、点が線に、線を輪に。
どんどん大きな輪を描いてそして、みんなで手を繋いで宙を見上げられたら素敵だなぁと、病院だけでなくそれが「社会」の目指す姿なんじゃないかなぁと、そんな風に思います。湊と一緒に笑い転げていた私ですが、熊谷さんのお話が始まったとたんに涙が止まらなくなりました。なぜなのか、わかりません。キャシー&まめたんのはじける笑顔なのか、熊谷さんの優しい声なのか、いただいた資料の中の子どもたちの姿なのか、自分の記憶の中のなにかなのか…なにが涙を引っ張ってきたのか自分でもよくわからないのですが、とても心に沁み渡るお話、心からうんうんと頷きながら、聞かせていただきました。
そして、大人が笑ってるって、子どもの幸せの始まりだなぁと感じました。ひとつの小さな点でしかない私ですが、たくさんの皆さんと手を繋ぎ、笑顔で輪を作り、そしてみんなで宙を見上げたいなぁと、強く強く思いました。素敵な時間をありがとうございました。

<依田さんの感想>
21日クリニクラウンの研修会、素敵な時間をありがとうございました。実際にお話を聞いたことがなかったので、参加するのとても楽しみにしていました。

【感想】
・前半の子ども時間
登場から面白くて、大人もすごく楽しめる内容でした。マイクのミュートやカメラのオンオフなど、少しずつスモールステップで教えてくれるので安心して参加できる感じでした。オンラインの授業などではどうしても一方通行になることが多く、なかなか交流するのは難しいなと思っていました。でも今回、オンラインだからこそできる交流があるんだなと思いました。登場の時に、画面の端っこにある手をみんなで引っ張ったり、遠近法を使ってキャシーが泡立て器でかき混ぜられたり…画面を活かした演出がとても面白かったです。何よりキャシー&まめたんが小さな反応にも気づいて拾ってくれるので、表現したり反応したりするのがとても楽しくなっていきました。私は元気がない時にあふれる強いエネルギーに触れると、ちょっと疲れてしまうことがあります。でもキャシー&まめたんはとても元気で力強いパワーなのに、自然と元気が出て来るような気持ちになりました。

・後半の大人時間
「すべてのこどもにこども時間を」という想いが素敵だなと思いました。最初は「入院中の子どもたちに笑顔を」だったものが、表情より心の動きを重視されて変わったというお話がとても印象に残りました。表情だけでなく子どもたちの小さな変化に気づいて、気持ちの変化に耳を傾けることは大切だなと改めて思いました。
貴重な研修をありがとうございました:ピカピカ: