輪島子育て支援センターにて

5月6日(火・祝)は、輪島の子育て支援センターにて、7mドームプラネタリウム&ワークショップを実施しました。全国各地から村人が集まり5日間にわたって石川県内を巡った、能登ツアーの初日。
TOOTHFAIRYチャレンジキッズプロジェクトの一環です。
参加村人は高橋、跡部、高木、谷口、浮森、大策、ほしむすび、すばる星人、ひでりん、そらり、まさじぃ、りゅう
おなかの保健室おまかせうんチッチの榊原さん、根石さん
レポートは、ひでりんと谷口です。
まずは、ひでりんさんのレポートです。
能登復興支援ツアーの初日6日の朝は、目的地の輪島に向かって能登半島を北上しました。七尾付近まで来ると、地震から1年半近くが過ぎた今も民家の屋根を覆うブールシートが目立ち始めます。しばらくすると、富山湾の穏やかな海と雪を抱いた立山連峰に心が癒されますが、ブルーシートの青色は相変わらず、あちらこちらに見えています。穴水市街地を抜けると山越えです。若葉溢れる山々の緑は穏やかな気持ちにさせてくれます。
ところが、山を下り始めると景色は一変します。地震から9か月後に起きた豪雨による大規模な山崩れの跡がいたるところに見えはじめ、蛇行した川の中には大量の流木が折り重なったままになっています。輪島市街地に入ると、電柱や道路標識の多くが傾き、倒壊した建物が目立ってきます。すでに片付けられて空き地になった場所も多く、町並みは大きく変わったことが想像されました。そのような景色を目の当たりにしながら目的地に到着しました。
会場となる「輪島市子ども支援センター」は、大火災のあった朝市通り近くにありました。鉄筋コンクリートの建物は見た目の被害はなさそうでしたが、まわりの地面も玄関前もひび割れて段差が残ったままでした。
プラネタリウムは全4回。
ワークショップは地球ゴマ、星座カード、火星釣り堀、流星ロケット、紙飛行機、絵本コーナーや高橋さんの著書コーナーもありました。おまかせうんチッチのコーナーも大好評でした。
この「輪島市子ども支援センター」は、遊び場の少ない子どもたちにとって、地域の拠り所となっている場所だそうです。施設の職員方々は若い人も多いのですが、子どもたちに丁寧に寄り添っていると感じました。
子どもたちの様子は様々でした。思ったことを素直に大人に話せる子もいましたが、きっと様々なストレスの中で生活しているからでしょうか、なかなか感情を表せない子、逆に大きな声ではしゃぎまわる子もいました。
ある3人組の女の子はプラネタリウムに入るのをためらっている様子だったので無理強いはせず、様子を見ていました。そのうち流星ロケットを手に取り、少しずつやり始めました。アドバイスを受けてうまく飛び始めると、嬉しそうに何度も飛ばし始めました。そのうち、他のワークにも参加し、私が気づいたときにはドームの前に座って跡部さんの説明を聞き始めていました。プラネタリウムを見た後は紙飛行機をきゃ~きゃ~言いながら飛ばしていてとても楽しそうでした。僅か1・2時間で表情が大きく変化するのを目の当たりにすることができました。
ある4年生の男の子は、星座カードを家族の全員分(10枚!)作っていました。話をしてみると、全員の誕生日をすべて覚えていて、思わず「すごいねえ」と言ってしまいました。離れたところにいたお父さんにそのことをお話すると、お父さんは言葉少ない反応でしたが、男の子はお父さんの顔を見ながらニコニコしていて、親子のいい関係性を垣間見ることができました。
りんごちゃんが描いてくれた流れ星ロケットのまとが大活躍しました。それを見たひとりの女の子が、「私も描きたい」と言ったところ、早速、跡部さんが白い紙を用意してくださって、その女の子はA4サイズの“地球”を描きました。流れ星ロケットのまとが1枚増えて、地球は大小2枚になりました。
ひでりんさんに続いて谷口のレポートです。
電柱、看板、信号機、ガードレール。輪島に向かう道のりは10本に1本が傾いたままで、不意に現れるブルーシートの裏では、建物が壊れたままになっていたり…そんな道を進んでたどり着いた輪島市子ども支援センター。
9月の水害ではこの建物の一階天井まで水が来て、PC類はすっかりだめになってしまったと。そんな話を聞きました。午前は未就学のお子さんが続々と。午後は、小学生の子どもたちも。
初めはこの場所での過ごし方を戸惑っているように見えた子も、一つ遊んだ後は、次はこれ!次はこれする!と遊びはじめていたり。それを見守る親御さんと思いきや、時には施設の職員さんだったり。
おまかせうんチッチのえほんやぬいぐるみのコーナーも大人気でした。プラネタリウム1回目の終わりはドームの外で真理子さんの語りを聞いていましたが、私たち一人一人の力の小さなこと、その中でも手を取り合って生きていくこと、そんな私たちの上に星々が輝くこと…。何だかいつもよりしっとり力強く感じた夜明け前の語りでした。
プラネタリウムは何回もリピートする人も。午後の3回をコンプリートしたお子さんに、穏やかに付き添うお父さん。子どもたちがやりたいことを自由に選べて、それを見守る大人たちがいるって本当にいいなぁ、と思います。
お昼に、近くのスーパーに出張出店していた輪島朝市に行きました。朝市でメンバーが直接お声がけした出店者さんが、午後のイベントに来てくれたり、午前のプラネタリウムに家族が行っているはずと教えてくれたり。地域の人とも心通わすイベントとなりました。