沖縄ツアー5日間
11月21~25日の5日間、那覇市、沖縄市を5か所めぐりました。星つむぎの村からは、高橋、跡部、藤田一家、村山が参加しました。すべてTOOTHFAIRYチャレンジキッズプロジェクトの一環として行いました。この沖縄ツアーのきっかけをくださったのは、障害児を2人抱えるお母さん。私たちの活動をしったあとに、言わないで後悔するよりあたってくだけろ!の気持ちでメールします、とメールしてくれました。その気持ちにこたえるべく・・沖縄ツアーを計画。そのお母さんから紹介された4か所に加え、藤田一家の以前からの知り合いであるご夫婦がそれぞれに勤務する支援学校2か所に行かせていただくことになったというわけでした。
21日 島尻特別支援学校 5回
22日 那覇みらい支援学校 5回
23日 午前 Waはーと、午後 トリトン 7回
24日 中部療育医療センター 7回
25日 アユーラ放課後デイ 5回
最初の2日間のレポートは、藤田優子さん。後半は高橋。上の写真は、トリトンさんが制作してくださったお礼の額です!
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【島尻特別支援学校】
校長先生も教頭先生も先生方も子どもたちもみんな明るくて元気いっぱい、とてもエネルギッシュな学校でした。大きな窓を遮光して天井投影です。小学部の重心児と4〜6年生の知的のお子さんたち、(そして飛び入り2年生も!)が順番に見に来てくれました。最初の回の男の子。
始まる前からずーっと何か声を出しているなぁと思っていましたが、よく聞いてみたら「きらきら星」を歌ってくれていました。
楽しみにしてくれているんだなぁ、と分かってとっても嬉しくなりました。眠ったままバギーでやってきた男の子もいました。
先生が一生懸命「起きてー!」と声をかけていますが一向に起きる気配はなく、「もう仕方ないね、寝ながら感じて!!」なんて言ってたら、お誕生日星座で自分の名前が呼ばれる二つ前に突然ぱっちり目を開けてびっくり!
最後までずーっと大きな目を見開いて、よーく宙を見てくれていました。
終わってからもずーっと天井を見つめている姿に、今どんなことを思っているのかなぁと、じーんとしてしまいました。それから宇宙の果てから地球に帰る途中で泣き出してしまった女の子。
怖かったのかと思ったら、「おしまい」が嫌なんだそうです。
その泣き声はまるで歌っているみたいな優しくてかわいい泣き声で、
地球に帰ったらプラネタリウムが終わっちゃうって分かったのかな。
楽しかったんだな。
またまたじーんと嬉しくなりました。
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「泣いたり声を出したりしてしまうお子さんは他のご迷惑になるのでお断りします。
演出の内容上、ご理解ください。」プラネタリウムでは、そんな風に言われることがとても多いです。でもほんとにそうなのかな?といつも思います。泣くって、いろんな気持ちがあります。
悲しいから泣く、怖いから泣く、といったネガティブな感情だけじゃなくて、
愛おしくて泣いたり、あたたかくて泣いたり。
「泣いちゃうくらい大好き」って言う気持ちもあるかもしれません。満天の星空や88個もある星座の姿に想い想いの声をあげたり、歌ってみたり、地球に帰ることに涙してしまったり。星空に包まれて、ただのひとつの命として宇宙の中に放り出されたその気持ちをこんなに豊かに表現できるって、本当にすごいことだと思うのです。言葉を手に入れた人たちは、もしかしたら言葉と引き換えにこの豊かな表現を忘れてしまったんじゃないのかな、とも。そんな子どもたちと一緒に星を見ることが、おんなじひとりの人間、おんなじひとつの命として愛おしくてたまらなくて、幸せな気持ちで満ち溢れます。今をともに過ごす幸せと未来を夢見る幸せ。幸せがぎゅーっとつまった、素敵なひとときでした。
【那覇みらい支援学校】
那覇の大都会にある大きな支援学校。
2年前にできたばかりの新しい学校だそうで、とにかく明るくって広くってぬくもりのある校舎にびっくりしました。前日と同じように、小学部の重心児と4〜6年生の知的のお子さん、それから高等部の生徒さんも!順番にプラネタリウムを見にきてくださいました。普段はスヌーズレンにつかっているという教室はほぼ遮光の必要もなく、寝っ転がったりバギーや車椅子で星を見るのにぴったりな広さでした。全部で5回投影しましたが、クラスの雰囲気、もっといえばお子さんたちひとりひとりによって、その場の空気感はさまざまです。
わいわい元気に盛り上がる回もあれば、しっとり静かに魅入る回もあり。
でもやっぱりどの回でも、宇宙から眺める青い青い地球の姿に、ため息のような静かなざわめきがあちこちから生まれていました。
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昨日の学校もこの学校も、自立活動だけでなく教科の学習も頑張っているお子さんたちがいて、「太陽見せてほしい!」「ブラックホールはどこにあるの?」という質問やリクエストが飛び出したりする場面もありました。それぞれが学びたいこと、知りたいこと、それを深めていける学びの環境が保障されている学校ってものすごくインクルーシブだなぁと感動しました。先生方はやっぱり皆さん明るくて優しくて。
うちの子たちもすっかりお世話になってしまぃした。
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自分の良さを自信にかえて
希望(ゆめ)に向かって 明るい笑顔
明日にはばたく 那覇みらい校長先生が作詞された素敵な校歌の一節です。東京からも山梨からもうんと遠い沖縄ですが、宇宙から見たら大した距離ではありません。まさにこの地球の片隅で、おんなじ思いで学びあう子どもたちがいて、おんなじ思いでそれを支える大人がいて。そんな皆さんと出会えい繋がり合えたこと、一緒に星を見られたこと、本当に嬉しいひとときでした。
【Waはーと、トリトン】
沖縄市福祉文化プラザにて、4mドームをおこないました
午前と午後にわけて2つの事業所さんが、参加してくださいました。
トリトンさんは、入口や壁の装飾、工作もの・・すべて星で固めて、お部屋そのものを宇宙いっぱいにしてくださいました。
最後の集合写真、みんなとっても素敵な笑顔でした!
【中部療育医療センター】
計画当初、通所の子ども達だけの予定だったのが、職員さんからうわさがうわさを伝わり・・
やはり病棟からも!ということで、回数が増えました(笑)
ある職員さんが、この方はきっとドームに入るのは無理だよなあ・・と思っていらした方がいて・・でも、入ってみたら、ものすごい集中力で、とても楽しそうにしておられて。その職員さんが、びっくり、でも、ほんとうにうれしかったようで、終わったあと、その利用者さんの顔をくしゃくしゃにさわりながら、「よくやった~!!」と叫ぶように抱きしめていました。とっても嬉しくなる光景でした。
【アユーラ放課後デイ】
こちらは、元気に動き回る子ども達がいるデイでした。ふだん自分のお気に入りのマットが、ドームの下になってしまって、泣いてしまっていた子もいたけれど、最終的にはドームに入れて、いろんな表情見せてくれました。一つでも多くの経験をしてもらいたい、そして自分の「好き」を見つけてもらいたい、という熱い想いをもったスタッフさんともお話ができて、嬉しかったです。
5日間で29回の投影。いわゆる観光・・はまったくできませんでしたが、海に沈む美しい夕日と夕焼け、そして、夜には、ふだんなかなか見ることができないアケルナルやカノープスを見上げ、沖縄料理もいただき、充実の5日間でした。