星つむぎの村通信 –No65– 2021.3.29発行

星つむぎの村通信 –No65– 2021.3.29発行

福岡もめっきり春めいてきました。やはり、桜の開花は春を実感させてくれます。
そして、この季節は今までの世界からの旅立ちでもあり、新しい世界への扉を開く時期でもありますね。
長く続くコロナ禍の中ですが、前を向いて歩いて行きたいと思います。
そして、時には、この村通信を読みながらホッとする時間をお過ごしください。
さて、星つむぎの村通信 65号をお届けいたします。 どうぞ、お楽しみください。

(仲道正恭)

☆☆☆ 編集担当からの お・ね・が・い (^^♪ ☆☆☆
村通信では、掲載させていただける写真、絵などを「いつも」募集しています。
星関係はもちろんですが、関係なくてもこころに響いたり、ほっとするものでOKです。
近くの何気ない瞬間、改めて発見した風景、かわいい!と思ったもの、
わが家やわが村(街、町、都道府県、地方・・・)の自慢、などなど 是非投稿ください!
(撮影日時、場所、撮影者、タイトル、もお願いします)
news@hoshitsumugi.main.jp

<星空俳句>

列島や 変異に怯(おび)え 霾(つちふ)れり

寒い寒いとふるえていた冬も少しずつ遠ざかり、暖かな春が訪れつつあります。
日本列島は今や桜の花だよりでいっぱい。
しかしながら、新型コロナウィルスのほうは変異株に変身して、今や世界を席巻せんとする勢い。
そんな中、首都圏の緊急事態宣言を解除するとのこと。
ワクチンの接種も徐々にはじまり、少しは明かりが見えてきたかな?と思うこの頃です。
ただし、空のほうは、大陸から黄砂が届いているらしく、星も月も見えません。
そんな気持ちを詠んでみました。
※俳句では、黄砂が降ることを霾る(つちふる)と言います。

2021.2.22    (青りんご こと 斉藤泰文)

===========目次===========
1.今月の星空紹介
2.宇宙小話
3.村人だより -活動紹介(復興応援)-
4.村人投稿
5.星つむぎの村 活動スケジュール
========================

1.今月の星空紹介

先日はISSの日本縦断でとても話題になりました。
ISSがアルデバラン、火星、月のスマイルマークのそばを通過していくのが見られました。
みなさんは見られましたか?
さて、この時期の日没後には、東の空に春の星座たちが昇ります。
20時ごろには、北斗七星の柄のカーブから、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、カラス座とつながる春の大曲線が見られます。
春の大曲線はしりとりになっているのでとても覚えやすいです。
アークトゥルスとスピカは春の夫婦星とも呼ばれます。
この二つの一等星にしし座のデネボラを加えた三角形が春の大三角です。
デネボラは二等星であるため、春の夫婦星の子にも思えます。
今回の星空紹介は、私が大学の天文部に入部し、星空案内を始めたころに先輩のみようみまねで案内していた内容を思い出しながら書きました。
あれからもう少しで10年。春の星空はそんな懐かしさを感じさせてくれます。

(野寺 凛)

2.宇宙小話

『宇宙感触のススメ』

福沢諭吉先生はつぶやきました。
「天は人の上に人をつくらず 人の下に人をつくらず 人の中に天をつくれり」
・・・ん? 最後のひとことは幻聴? 人の中に宇宙が宿っている?
言われてみればそんな気もするような…。

ここで問題です!
好きな人から「一緒に宇宙の広がりを感じたいです」と言われたらどうしますか?
「では、ISSに行って宇宙遊泳しましょう!」と提案できるのはちょっとだけ先の話。
一緒に夜空を見上げますか。
曇っていたらプラネタリウムに行くかパソコンでCGを見ましょうか。
でもそれらが身近に無い時はどうしましょう。
う~ん。う~ん。
私だったら…広く静かな場所に行き、地面に大の字になって目をつぶります。
できれば『惑星(ホルスト)』や『ケルンコンサート(キースジャレット)』を聴きながら。

私事ですが、宇宙まで行かない(行けない)でも宇宙を強く感じたことが2度あります。
[その1]ガンジス川の流れに身を委ねた時。
流されながら目をとじると、昼間なのに身体の中に宇宙空間が無限に広がり、星が瞬くのをリアルに感じました。
[その2]槍ヶ岳の山小屋前。布団を持ち出して大の字に寝転び、背中に地球を感じながら見上げた満天の星空。
地球とひとつになった身体に数えきれないほどの星々が流れ込んできて満たされました。

その体験以来、アイソレーションタンク(人肌温度の高濃度食塩水で浮かぶスパ)に入るように地球に溶け込んで一体となると、自分が地球とともに宇宙の中での浮遊を体感することができるようになりました。
(*いつもではないですが…)
周りに誰もいないことを確かめてから地面にゴロンと転がって夜空を見ます。
すると一日のゴタゴタがスーッと小さく、小さくなって、笑えてくるのです。
特になにかあった時や決断の時は、そうやって空と対話をしたくなるのです。(笑)

八ヶ岳山麓の宿泊施設で星空案内を担当していた時も、明かりを消してブルーシートを広げ、寝転んでもらっていました。
少し離れたところに小さめのシートを敷いておくと、そこは若い二人の特等席となって静かに夜空を見上げています。
きっと手をつないで。そんな時は星の解説は不要です。
ただ、ただ、一緒に見上げているだけで次第に自分と隣の人と地球と宇宙がひとつにつながっていくのを感じます。

そんな様子を感じていると、人はだれも自分の中に宇宙を持っていて、それが広大な宇宙とのシンクロを求めているのではないかな、と思うのですが、いかがでしょうか。

(Kei こと 田中敬吉)

2月21日 北八ヶ岳坪庭にて  「天体感覚発動中~♪」   撮影:Keiさんのつれあい様

3月14日 安曇野にて  「北アルプス燕岳」   撮影者:Kei こと 田中敬吉

3.村人だより -活動紹介(復興応援)-

こんにちは、復興応援担当のほしむすび こと田中真理です。

星つむぎの村って、心が風邪を引いた時、
跡部さんが「どうしたの?」と声を掛けてくれて、
真理子さんが「適切なイベントのお誘い」という処方箋を書いてくれ、
みんなが「そうそう、わかるわかる!」と気持ちをすくってくれて
いつの間にか元気になる、そんなところだと思います。

復興応援は、そこから一歩踏み込んで
大切な人を失って心に穴が空いてしまった時や、
「いのち」と向き合いたいという方に
東北の素敵な方たちを紹介するところです。

周りの人を救うために、同じ思いをさせたくないと自分の悲しみを何度もえぐって伝えてくれる
そんな人って、そうそういませんよね。
さらにお伺いする私たちの事を考えてくださって
ご協力を惜しまずにしてくださり、東北の皆さんはとってもあったかい方々ばかりなんです。

帰りの車に乗る時、心はいつも温められていて、
東北の皆さんに「ありがとう」の感謝の念でいっぱいになります。

今年は、そんな第二の故郷みたいなところに行けなかったけれど
slack(村人交流ツールとして利用)のチャンネルに復興応援が誕生したことで、新しい仲間を含めて
ZOOMでやり取りしながらステキなオンライン講演会企画の花を咲かせました!

閖上の丹野さんと、大川小の鈴木さんの御話は
パワポに写真を多用してくださったので、今までのお話以上にズンと伝わってきました!
参加した私達も一人ずつお話をする時間が持て、
お茶っこでは東北の物産を持ち寄ったので、気持ちはみんなで東北に!
手話付きの星つむぎの歌を披露し
閖上から見た鳩風船が上がる夜空と星座を石川さんが作ってくださり
じゅんかさんのボックスプラネタリウムと植村さんのペットボトルプラネタリウムの一斉点灯で心をつなげて
と盛り沢山でした!

3月11日に向けても、岸本さんが代筆してくれた鳩風船で空へ思いを届ける行事に参加が出来、今年はコロナに負けず、素晴らしい内容になったのでありました。
参加し、ご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。

ちょっと興味を持った方は、slackの復興応援チャンネルを覗いてくださいね~☆彡

(ほしむすび こと 田中真理)

◆ステラボード(村の活動である星空工作のひとつ)
ステラボードは、今回限りとなる
プレゼント星空工作の作品として選びました。
支援先の方が毎朝土手を歩き、
鳩風船と星空のはなしをしてくださったことを基に
土手の上に広がる星空を描き、
鳩風船が天の川を上って天国へと続き
想いが届くことをイメージした作品。
裏にLEDライトがあり、オフ時は土手だけが見え、
ライトを点けると写真の風景になります。

4.村人投稿

久しぶりに写真の投稿がありました。3月は、桃の節句もありましたね。温かくてなんとなくほっとする 春を感じさせてくれる一枚ですね。
そして、猫ちゃんはこれからどこへ冒険に行くのでしょうか!
これからも、少しづつでも紹介していければ、と思っていますので、みなさんが切り取った一枚(写真、絵など)をお待ちしていま~す!
(村通信編集担当)

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〇投稿者プロフィール
名前: りん こと 鈴木智子
住んでるところ:東京都
自分の特徴:のんびり屋。小さな子のきらきらした表情や自然のやわらかな表情が好き。シンギング・リンというボウル楽器を演奏しています♪
ひとこと:入会早々出張プラネタリウムのお手伝いをさせて頂き、村人になってよかったなぁと実感しています!
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2020年3月  東京都内にて  「桃の節句の明星」  撮影者:りん

2021年2月  東京都内にて   「午後の冒険の前に」  撮影者:りん

5.星つむぎの村 活動スケジュール

<今後の予定>

3月30日(火)20時~ 村無尽
星つむぎの村の村人のよりあいです。
今回は、「お絵かき小ネタまつり」と題して、星つむぎの村の絵もいろいろ描いてくれているりっちゃんによるお絵かき教室です。

4月3日(土) 10時~ 星の寺子屋
あらゆる子どもたちの遊び、学びと交流の場です。
ご興味ある方は星つむぎの村へご連絡ください。

4月14日(水)20時~ 全国一斉フライングプラネタリウム #15
今年から、大人ゲスト、子どもゲスト呼んでいます。
今回は、村人の藤田一家がゲストです。URLは追ってサイトに掲載します。

4月18日(日)14時~ 岩崎けんいちフレンドシップライブ @双葉ふれあい文化館
きみと星がひつようです
必要なのは想像力と創造力ときみ
それさえあれば宇宙にだっていける
みんなで宙をみて希望の花を咲かせよう
岩崎けんいちの歌と 高橋真理子の星空と宇宙といのちがつながる話
手話も交えてLOVE+な時間
https://hoshitsumugi.org/events/7267/

4月後半~5月、数回にわけて、「病院がプラネタリウム」研修を行います。
何人かのお母さんたちのお話を聞くことで、常なるテーマである「寄り添うとは何か」「共に生きる社会のためにできること」を考えていきたいなと思っています。
特に、オンラインだからこそできること・・についても一緒に意見交換する予定です。
日程についてはあらためてお知らせします。

また、去年4月からおこなってきた「星のポエトリックオペラ」はいったん休止とさせていただきます。
「星のポエトリックオペラ」をきっかけに、また、本やCDで、覚さんたちの作品をより味わっていただけると嬉しいです。

他、http://hoshitsumugi.org/event/ もあわせてご覧ください。

 

<これまでの配信ピックアップ>

星空口笛コンサート(11月1日)
https://youtu.be/1RDcOh6V4zo

新刊出版記念オンライントーク(9月20日)
新刊「すべての人に星空を―「病院がプラネタリウム」の風景」に登場する方の中の20人ほどの方たちに、コメントや動画出演、生出演いただきお話してもらいました。
https://youtu.be/DLSNT1g2Iww

希望の星に祈りを―小林真人・星空コンサート(8月15日)
https://youtu.be/yURdvl8Bvaw

宙先案内人と行く 池田綾子 星の旅(7月25日)
https://youtu.be/KdCSQSPCxmY

この地球(ほし)の希望
村人やこれまでフラプラを体験してくれた子どもたちが登場! なんと英語字幕つきです。
https://youtu.be/DLbY7wImwHY

(高橋真理子)

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★星つむぎの村の最近の活動報告はこちらから!
〇星つむぎの村ウェブサイト  http://hoshitsumugi.org/
〇星つむぎの村facebook https://www.facebook.com/hoshitsumuginomura/
〇星つむぎの村のプラネタリウム http://hoshitsumugi.org/planetarium/
〇病院がプラネタリウムfacebook https://www.facebook.com/hospitalplanetarium/
〇スターラウンド八ヶ岳Webサイト https://star-yatsugatake.com/