6月のフライングプラネタリウム

6月のフライングプラネタリウム

6月に行った一般公開のフライングプラネタリウム(コンサートやポエトリックオペラなど多種を含む)は、5回。小学校向けに1回、大学講義2回、病院には2か所16回、個人宅などへ、3回。星の寺子屋1回。(それ以外に通常の大学講義は毎週)
レポートしきれていなかったことをまとめて。

6月8日(月)~12日(金)、熊本再春医療センターは、毎日がプラネタリウム! 計16回の投影がありましたが、ライブ投影はそのうち7回。そのうち1回は、千葉東病院と同時上映。というスタイルでした。プラネタリウムの企画がもちあがったとき病院のスタッフさんたちがとても盛り上がった、とのこと。「久々にみんなが一緒にワクワクすることができました」とおっしゃっていました。
そんなことで、一人でも多く見せたい!という情熱が、16回投影!ということになりました。
重症心身障害棟や通所、小児科、などなど多様なみなさんが体験してくださいました。
支援学校の先生が「ぼくのほうが夢中になってしまいました。感動しました」という感想や、
「その中でも普段笑顔は見られるものの、声を出されることがほとんどない方が、
終始声を出して笑ったり保育士に手を伸ばしたりされ、ここでも職員が驚いた場面があった」
「午前中にみた中学生が、どうしてもまた見たい、と午後の投影にもはいってきた」
などなど。嬉しい感想を多々いただきました。

同時上映に参加されていた千葉東病院さんは、常連さんですが、はじめて体験された作業療法士さんがこんな感想を。
「一緒に参加したTさん(利用者)は、最初は職員と一緒の空間に寝転がることに喜んだり、隣の利用者が気になっていたようだが、天井に映る映像に目を向けるように誘導したら、その後はリラックスして見ているようだった。体の力が徐々に抜けていくことがわかった。普段は同室利用者の声に、多少なりともストレスを感じているようだが、プラネタリウムに気がついたあとはリラックスしている様子がわかったし、体を寄せて一緒に見ることができて良かった。普段、ストレスを抱えることが多いTさんにとっても、良い時間だったと思う。」

こういった病院向け以外に、在宅療養環境にある子どもたちとそのご家族には、zoomを使って直接顔をみながらのプラネタリウムをおこなったケース(リンク)、お星さまになった大切な方をお持ちのご家族2組にプロジェクターを貸し出してのプラネタリウムを行いました。
今月のいろいろな試みから、子どもたちが、自由に宇宙を飛ぶ!演出をやるようになりました。お写真を事前にいただく必要があるのですが、歩いたり、自由に動くのが難しい子どもたちが、火星をめぐったり、土星の環をくぐったり。とても喜ばれています。

金丸さん宅では、お星さまになったすみれちゃんが宇宙旅行。きょうだいさんたちが、翌日も、まだいろんな余韻に浸っている様子も教えてくださいました。
「天体観測が好きな父に連れられ、よく流れ星を観に行ったものです。その影響か、私も星空を眺めるのが好きでした。子供が生まれてからは夜、外に出る事は皆無…最近は星を見るチャンスがなかなかありませんでした。すみれがお空に行き、少しずつそのチャンスが、というかきっかけが戻って来て、そして今回はプラネタリウムを通して星空を観て、また星に纏わるお話を聞くことができて、とても嬉しく思います。」

一人ひとりがお持ちのさまざまな人生の経験の中において、星空はいつも誰にとってもそこにいてくれて
ふと見上げれば、そこには一人ひとりの物語との対話があります。
私たちはその一人ひとりが、ご自身の物語を見出していく、ちょっとしたきっかけづくりができればと
願っています。

フライングプラネタリウムは、病院や施設、ご自宅など、どこにでもお届けしています。