神戸での熱い1週間

神戸での熱い1週間

コロナ禍の前までは、年間200日の出張がありましたが、今はほとんど出張ではなく、「フライングプラネタリウム」でプラネタリウムが行われています。一方、それぞれの地域にいる村人が、近くの施設にプロジェクターをもって出かけ、そこで準備をしたり、上映したり、一緒に楽しむという活動をすることで、星つむぎの村のプラネタリウムの幅がだいぶ広がっています。

神戸のいろんな人にプラネタリウム見てもらいたい!という熱い想いをもつ、村人の井関さん、芳司さん。今回は井関さん自身が関わる施設や電動車いすにのる娘さんつながりの学校などを、あちこちかけずりまわりながら、見てもらっていました。
熱いレポートが送られてきましたので、その一部紹介します。

ーーー
8/24日~28日にかけて
社会福祉法人神戸明輪会 東部デイサービス (知的障がい者施設)
社会福祉法人神戸明輪会 灘通園(医療的ケアが必要な重度障がい者施設)
神戸市立友生支援学校(教職員)
兵庫県立こども病院院内学級(友生支援学校みなと分教室教職員)
NPO法人そらしど
訪問看護ステーションおてだま
の方々へ投影させていただきました。

※共通して行った事
暗いのが怖いという方の傍には小さめのライトをすこーし光らせました。(私物で100円均一で売っていたまるい小さいライト)最初はイルカの投影から音量も少しボリュームを絞って様子を伺いながら投影、暗闇に慣れてもらうようにしてから、花火→本編投影の流れにしました

〇東部デイサービス
18歳以上の知的障がい者のデイサービス
基本歩ける方が多く話す事ができる方や話す事が難しい方で「あー」ですべてを表現される方もいらっしゃります。プラネタリウムといっても「よくわからない」という方が多かったのですが「星みるよ!」「みんなで夜の空をみるよ!」
というと目をキラキラさせてくれて、最初はなかなかゴロンとする事ができなかった人も、楽な姿勢で天井を見るにはゴロンするしかない!という感じで日頃はじっとしていない人も自然とゆーっくり星を見ながらゴロンとしはじめました。投影前に利用者さんの誕生日と星座を確認し担当スタッフに伝えました。投影中に〇〇さんの星座が出てきたら教えてあげてね。
実は、利用者さんは自分自身の星座を知らない人が多かったんです。
本当は投影前に自分の名前でマイ星座を作ろう!と思い、紙にランダムにあいうえお順を描いた用紙を準備しようとしていたのです(村人・りゅうさんにアドバイスをいただきました)
が、まず自分の星座を知らないって事は・・・まずそっちを知ろう!とスタッフにお願いして創作の時間に自分の星座を知ろう!タイムをとってもらいました。
飾り付けに使用したクロスターモビール?もりゅうさんに無茶をお願いして手作りしてもらいました。ほんとうに有難うございました!今後はteam神戸の飾りとして活用させていただきます!!利用者さんも、スタッフもどんな風に作られているのか興味心身で、みんな「これスゴイ!きれい!」と言ってくださっていました。
頂戴!と上司に言われましたが、お断りしました(笑)さてさて、投影が始まると、いつもはワイワイ賑やかなデイルームが真理子さんの優しい声が響き渡る状況で、みんな静かにジーっと天井を見たり、流れ星が流れると
「あーーー!」と指をさして目をキラキラさせてくれていました。流れ星出てきたね~
「お願いごとした⁇」
食べる事が好きな人には
「〇〇いっぱい食べたい!」とかお願いした⁇
「〇〇くんハンバーグ3回言えた?」
「金、かね、カネ以外にしてね〜笑笑」など井関バージョン真理子さんが話してくれているぶん自分にもっとなにかできないかなぁ~と気になりつつ。天秤座の人は。。。と解説してくださっている際に
〇〇ちゃんてんびん座やんなぁ~。いい事と悪い事が見分ける事ができる!さすが!とか。
やぎ座の人はみんなを笑わせる事ができる明るい神様。。。〇〇ちゃんやな~。と利用者さんから言葉が出たり
かに座の人は友達おもい。。。そうなのかぁ~ありがた迷惑なやつって言われなくてよかったぁ~(笑)とか。(私がかに座なんです(笑))本当に楽しい時間でしたが、私自身星の知識が全くないのでこんな感じでみんなをワイワイ盛り上げる事しかできませんでしたが、今回はみんなで空を見上げて、自分の星座を知る!地球→自分たちが住んでいるところ。宇宙?うちゅう?ウチュウ?って感じでした。
保護者の方が高齢という事もあるかもしれませんが、利用者さんでプラネタリウムに行った事がない人が多いことにとっても驚きました。あと、コロナの影響で所外活動(遠足など)が無くなってしまったので、いつもと違うわくわくをお届けできてよかったのかな。
利用者さんや、スタッフからは「素敵なものをありがとう!」「楽しかったありがとう!」「また見たい!!次はいつ?」←施設長にいちばんいいドーム呼んで欲しいとお願いしてね☆と入れ知恵しておきました:ニヤ:

〇灘通園(医療的ケアが必要な重度障がい者デイサービス)
基本発語は難しいですが、表情としてお顔に思いを表してくれたり、目で左右に動かして思いを伝えてくれたり表現方法は様々です。
ここでも、個人個人のお誕生日と星座を確認し投影しました。
いつもはデイで眠ってしまう人も、暗くなって天井に投影が始まるとじーっと見つめて、ニヤリ。またジーっと見つめて、口角をあげてニヤリ。
両手をたたいてにこにこ笑顔で大興奮の人、大丈夫かな?興奮しすぎて発作おきないかな?と思ったりしましたが、しばらくするとニコニコでじーっと見つめていました。
じーっと見つめているところにワザと私が頭で星の邪魔をするとおもいっきり手で顔をおしのけられました(笑)
やっぱりちゃんと見ようとしている!と迷惑な確認方法を試してみました。(笑)星座の話が出たとき、しし座の人~というとスタッフが代わりに手を挙げると「え、そうなん?」って感じの顔をしている利用者さんにみんなで笑笑。
〇〇ちゃんはしし座やでぇ~。と伝えて後で気づいたのですが、自分で作ることが難しい人にはメッセージカードのように自身の星座の手作りカードを手渡せばよかった!:うぇーん:
と思いました。大失敗。つい、食事や医療行為の時間の合間にようやく投影時間を確保できたので、投影するので必死になってしまっていました。準備不足大反省:うぇーん:投影し終わると眠ってしまう利用者さん笑笑。スタッフから「いいね~、こうやってみんなで星を見れるんだね~いいね~」としみじみ。
ふと気づくと普段デイでは眠らない利用者さんとスタッフが一緒にお昼寝タイムに入っていたり。。。私が一番印象的だったのは、日ごろ眉間にしわを寄せて、いつも何だか「あーーーー!」と一生懸命に発している利用者さんが、投影中に静かーに、一瞬にこっとしていたのを暗闇でみかけて
「ん?今笑った?」と思って顔を近づけてみたら、プイっと知らんぷりされてしまいましたが、複数のスタッフもその表情を目にしていて「いま、にこってしてたよね?」とスタッフがざわざわ。ほんとに一瞬でしたが、数回見ることができてそのことでスタッフも嬉しいねと話していました。☆今回の投影は利用者さんに星空を届けて喜んでもらいたい!と思って準備してきましたが、投影を終えてみると私たちも一緒に楽しんだり、利用者さんの新たな表情を傍で見れたり、「あ、こういう感じが好きなのね」「意外と暗いの大丈夫なんだ」などなど、「発見!」がたくさんありました。
わくわくをみんなで共有できたことで、気軽に外出できないイライラを解消することができたように思いますし、「次はいつ?」と言ってもらえた事が楽しんでもらえた証拠かなと思います。

他、院内学級や支援学校の先生やNPO、訪問看護のスタッフに体験していただくことで、「すぐやりたい!」という声を多くいただきました。
———————-

実際やってみることで見えてくる新しい世界がまだまだあります。