星つむぎの村通信 –No34– 2018.9.25発行
「はやぶさ2」の探査ロボ2台が小惑星「リュウグウ」着陸に成功したようです!
この探査ロボ、地表を飛び跳ねながら移動するらしい。
それを想像するだけでもなんだかウキウキしてきませんか♪
あとは、無事サンプルリターンを成し遂げ、そして、地球に戻ってカプセル投下後は、再び元気に宇宙へ旅立ってほしいものです。
あっ、そうそう、「こうのとり」打ち上げも成功。どちらも、無事に目的を果たしてね。
さて、星つむぎの村通信 34号をお届けいたします。是非お楽しみください!
(仲道正恭)
<星空俳句>
星待てば 頭上に開く 天の川
(先日、ハイレールの星空案内があり、野辺山の銀河公園で半ば諦めつつも、観望会参加の皆さんと雲のカーテンを見て粘っておりましたら、ああら不思議、頭上の雲が去り夏の大三角がくっきり。もちろん観客のみなさんは大感激、久々溜飲を下げた夕べでした。)
(青りんご こと 斉藤泰文)
===========目次===========
1.今月の星空紹介
2.宇宙小話
3.村人だより -村人登場!-
4.星つむぎの村 活動スケジュール
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1.今月の星空紹介
昨日は十五夜。みなさんのお住いから中秋の名月は見えましたか。あれ?満月は今日なのに…と思った方もいるのでは。中秋の名月は旧暦8月15日の月。旧暦は月の満ち欠けからできている暦だから15日は満月になるはず。でも、実は月が地球を回る軌道は円形ではなく楕円形。なので、新月の1日から15日目で、ちょうど満月の位置(太陽–地球–月が一直線に並ぶ)に月が移動するとは限らないのです。むしろ、十五夜さんと満月はずれていることの方が多く、次に中秋の名月が満月になるのは、2021年まで待たなくてはならないのでした。満月であろうがなかろうが、中秋の名月はやはり美しいですね。
そして、ここ山梨県では、ひと月後に十三夜のお月見をする風習が広く残っていいます。「後の月」とか「栗名月(十五夜は芋名月)」とも呼ばれ、かつては全国的にあった習慣らしいのですが、行われなくなってしまった地域が多いようです。なぜ山梨に残っているのかはわかりませんが、比較的若い世代でも「片見月は縁起が悪い」(十五夜を見たら十三夜もみないとよくない)という言い伝えを知っています。スーパーマーケットやコンビニで十三夜のお団子を売るくらいです。(団子の数が13個)今年の十三夜さんは、10月21日です。
秋分の日も過ぎて、夜の方が昼より長くなりました。星を見るには、良い季節。酷暑の夏もようやく終わり、夜にはだいぶ気温が下がるようになってきました。上着を羽織って、おだんご片手に、秋の虫の声をバックに、星見に月見。こうした日常に感謝しながら。
(跡部浩一)
武田神社(甲府市)のお月見飾り 2013年9月18日
2.宇宙小話
どんな人の上にも(下にも)広がる星空と宇宙。
星つむぎの村で繰り返し投影される宇宙映像もとても美しくて、本当に宇宙を旅した気分にさせてくれます。
私が一番好きなのは、地球をながめるシーン。
何度そのシーンを通っても飽きることがありません。
ところで、あの視覚化された宇宙の姿ができあがるまでには、、それはもう!!
数えきれないほどの研究者や技術者や学生や事務の方々や業者さんや・・が居るんですよね。
私が以前勤めていた「天文データセンター」というところも、あまり知られていないけれど、
ハワイのすばる望遠鏡をはじめ、日本各地の望遠鏡で撮影した超膨大な画像データを管理、配布する
「画像データの図書館」のようなところ。かなり地味(笑)。
でもね、宇宙を記録した画像データは「その日、その時刻、そこを記録した唯一無二の人類の財産なんだー!」
っと、信念と誇りをもって体を張っている専門家集団なんです。
いろんな不具合で壊れかけた画像を救うべく、世界の観測所へ手書きノートを「家(や)探し」に行って手作業で修復したり、
画像データと延々にらめっこして「これ変!」って見つけたり。
すんごく地道で根気のいることだけれど、そうやって使えるようになった画像をいろんな分野の人が調べて、
少しずつ少しずつ、いろんなことがわかってくる。
こんな調子で、地味だけど世界中の数えきれない人たちが大自然と真摯に向き合って、プラネタリウムの宇宙像があるんだなぁ・・・
自分はその上に、人々がつないできた「星空への想い」をそっとのせて子どもたちに伝えたいなぁ・・・
などと、今日も同じシーンを通りながら思うのでした。
村の皆さんに、あんまり表に出てこないたくさんの人たちのこと、ちょっと知ってもらえたら嬉しいな。
さてさて、旅に出ると水筒に日本酒入れてひたすら電車に乗り続けるIさんとか、
財布と自転車のカギを何度落としても、なぜかちゃんと戻ってくるMさんとか、
ちょっと変わってるけど、愛すべきキャラクター集団
「天文データセンターのゆかいな仲間たち」のお話しはまた機会があれば・・・(笑)。
(野田祥代)
3.村人だより -村人登場!-
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〇投稿者プロフィール(吉田さん)
名前:吉田 立(よしだ りゅう)
住所:大阪府
特徴:自分なりの驚きや発見について周りに話すのが好きなタイプです.
ひと言:わくわくワークや病院がプラネタリウムでぼちぼち村の活動に参加しています.
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皆さん,こんにちは.
美味しいコーヒーが美味しい季節になって参りました.まずいコーヒーはいつ飲んでもまずいですからね.先日,生まれて半世紀が経ち,さてこれからの時間を何に使っていこうか,ぼんやりと考えるようになりました.そして,果たして自分が持っているこれからの時間をどのくらいと見積もるのかに興味を覚えています.あと30年?10年?もしかして1年?1週間かもしれない.時間は絶対的なものだけど,捉え方は相対的で感覚的なものだから,たとえ1年だって長いし,3 0年でも短い.そしてその捉え方によって,毎日の過ごし方は変わるのかどうか.もしあと1年という事が分かって,それを短いと思い,急に今とは違うことをするとしたら,それは今の毎日を大切に過ごしていないということなのか? とか.
私は大学を卒業した後,大阪の製薬会社にずっと勤めています.数多の星くずのような化合物の中からきらりと光るものを見つけ,それをピカピカになるまで磨き上げて,人の病気を治す薬をつくる創薬研究者です.ここ最近は,インフルエンザウイルスや結核など,感染症の治療薬を探索しています.チャレンジングで面白く,やりがいはありますが,それを天職だとは思っていません.
ここ2,3年の私のテーマはリベラルアーツです.いろんなジャンルの本を読んで,いろんな人の話を聞いています.勇気を出して知らないコミュニティに参加して,何度も「初めまして」をします.「いやー,これは知らない世界だ」という感覚が好きです.
大人になると,世の中の大概のことは知っている,と勘違いしがちになるので,その修正です.「想像力は無限大」とは言いますが,私は,想像力は自分が本当に知っていることのほんの一回り外側にまでしか届いていない,と思います.その外には知らないこと(知っているつもりになっていること)が,それこそ宇宙空間のように広がっています.だから想像力を拡げるためには,知っていることを増やすしかありません.例えて言うならば,宇宙空間を旅する探査機でしょうか.知っていることが増えると思いを巡らせる範囲が広がります.新たに届いた世界が他人事ではなく,大事なものになります.学生時代を北海道で過ごしていなければ,先日の地震の際の心配はもっと小さなものだったと思います.もしも1回でもシリアに行ったことがあれば,現地に知り合いがいれば,きっと今の紛争についてもっと気にしているし,心痛めていると思います.知っているとはそういうことと捉えています.私は今まで大きなケガも病気もしたことがなく1日たりとも入院したことがありません.だから長期に渡って入院している人達の状況を分かっていません.病院がプラネタリウムは,そんな私に新たな知識と想像力を与えてくれるものだと思っています.
まとまりのない長文を読んで下さってありがとうございます.星つむぎの村の活動は,私のこれからの時間の一部を成すものだと考えています.まだお目にかかっていない方は沢山いますので,これから沢山の「初めまして」をして,いろんな話ができることを楽しみにしています.
りゅう
(吉田 立)
4.星つむぎの村 活動スケジュール
10月6日(土)、7日(日) ライトダウンやまなしプレイベント
プラネタリウム、ワークショップ、観望会(7日のみ)
ラザウォーク甲斐双葉
11:00~19:00
10月8日(月・祝) ライトダウンやまなしプレイベント
シアタープラネタリウム、観望会
甲府市南公民館
17:30~20:00
※甲府開府500年プレイベントの一環です
10月11日~17日 身延高校 ライフミュージアム
星つむぎの村がメイン展示に協力します!
村人の多くが展示を出展。
お近くの方はぜひご覧ください。
17日には、髙橋真理子のスペースファンタジーライブもあります。
10月13日(土) 星旅祭 イン おおたはら
Space Fantasy LIVEがメインステージとして行われます。
高橋真理子、ピアノ・小林真人、パーカッション・山本晶子に加えて
あとべーはかせも?
日中は、「星つむぎの村の雑貨屋さん」も出店します。
https://hoshitabimatsuri.com/
10月23日(火) 大府市みんなのプラネタリウム
村人の一人、森山さんが、地元の大府市で、見せたい相手をたくさん
集めたプラネタリウムを行います!
「おおぶみんなのプラネタリウム」で検索してください。
10月28日(日) ぴゅあ富士まつり
プラネタリウムを行います。
山梨県都留市内
11月3(土)~4日(日) 東北に星をとどけ隊
3日は、名取市下増田公民館で、「閖上の記憶」のみなさんや他の遺族の方たちをお呼びしたプラネタリウムやワークショップ。
プラネの中で、震災体験を語っていただく時間も設けます。
11月10日(土) ライトダウンやまなし
県立科学館をメイン会場に、県内あちこちで開催。
星つむぎの村ブースは県立科学館で。
http://www.lightdown-yamanashi.com/
<病院がプラネタリウム> http://hospla.net
11月までの情報です。
10月4日(木) 東京おもちゃ美術館スマイルデー
10月19日(金) 島根大学附属病院
10月24日(水) あいち小児保健医療センター
10月26日(金) 甲府市立病院 (スタッフ研修として)
10月31日(水) 都立小児医療センター
11月5日(月) うりずん(宇都宮市)
11月6日(火) 宇都宮病院
11月14日(水) 金沢医療センター
11月21日(水) 静岡県立中央支援学校
11月26日(月) さいがた医療センター
11月27日(火) 新潟大学医歯学総合病院
11月28日(水) 国立甲府病院
これ以降については病院がプラネタリウムサイトへ!
(高橋真理子)
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★星つむぎの村の最近の活動報告はこちらから!
〇星つむぎの村ウェブサイト
http://hoshitsumugi.main.jp/
〇星つむぎの村facebook
https://www.facebook.com/hoshitsumuginomura/
〇病院がプラネタリウムfacebook
https://www.facebook.com/hospitalplanetarium/
〇スターオーシャン八ヶ岳facebook
https://www.facebook.com/staroceanyatsugatake/
◆お願い
村通信に写真、絵などを掲載したいと思っています。
星関係はもちろんですが、関係なくともこころに響いたり、ほっとするものでOKです。
是非投稿ください!
news@hoshitsumugi.main.jp