たんぽぽっこの会にて

たんぽぽっこの会にて

先日、大阪大学附属病院小児医療センター「こどもの森」グリーフシェアリング、たんぽぽっこの会がたちあがって、はじめての集い場があり、そこで、フライングプラネタリウム(ライブ配信)させていただきました。ここでがんばり、旅立っていった子どもたちとその家族が、14組以上も一緒に星を見てくれました。

この企画の中心にいたのは、CLSの馬戸さん。小児科宮村先生が私たちのことを聞きつけ調整をがんばってくださり、阪大病院にはじめてお伺いしたのは2015年。そのときにお会いしました。子どもたちは、一人ひとり、プラネタリウムのチケットをにぎりしめやってきていました。入口には、お子さんがつくったプラネタリウム 一緒に星をみよう!のポスター。 子どもたちの好きな歌や曲が使えないかと相談してくるなど、 子どもたち一人ひとりの「すき」「やりたい」をとても大切にする姿勢と、全部抱きしめてくれるような優しさに、すぐにひかれました。 その後、ほぼ毎年、お伺いしていました。ときには、朝にはかなり調子が悪くてプラネ見られないかも、といってた中学生の女の子の大好きな曲を使うことで、看護師さんもびっくりするような「めっちゃ元気でた!」を実現したこともありました。
20年、コロナ禍となり、フライングプラネタリウムやりましょう、となったとき、プレイルームで集まるのも難しいので、各自がタブレットなどで、好きな時間に見られるように・・ でも、子どもたちが参加できるように・・と、それぞれ子どもたちがつくった星座をだしてほしい、というリクエストがありました。 いろんなバージョンをつくりました。

限られたスタッフ数の中で、日々状況のかわる現場にいながら、「たんぽぽっこ」の活動をするのはどれだけのものだろう・・と、こちらには想像もつきません。それでも、この日に向けて、ほんとうに思いを込めて、丁寧に、企画をつくりあげていく馬戸さん。
zoomで顔をあわせてお茶会をする時間もつくるけれど、そういうのにはなかなか・・というご家族のために、しずかに見ているだけの時間にしてほしい、というリクエスト。プログラム内容はこちらに。そこで、「参加したい」というご家族には、星座づくりキットを(家族の人数分)お送りして、星座をつくってもらい、それをうつしてほしい、と。 その案内はこちら

プラネタリウムは一番最初の時間だったので、冒頭で馬戸さんが事前につくってくださったメッセージをながしました。金子みすゞさんの「星とたんぽぽ」を読んでくれました。 子どもたちが、お星さまになって輝いているかもしれない、肩のところにいるかもしれない、おうちの中に、心の中に・・きっと、今日は一緒に見てくれてるね。「ぼくは天国っていうめっちゃいいところにいく。家族が困っていたらいつだって助けにくるヒーローになる、っていってくれたお子さんがいました」。 あたたかさにあふれるメッセージ。馬戸さんの気持ちがぎゅーっとつまっていました。

「世界で一つの星座」のときには、20年のときにたんぽぽっ子自身が作ってくれた星座もご家族のものとセットでうつしだしたり、15年のはじめてのプラネタリウムの際のポスターもそのご家族のものとセットで見せました。星つむぎの村の、ひなたちゃんやさちちゃん、他、お星さまになった子どもたちにも支えてもらいたい・・と、「いつもなんどでも」「おひさま」をバックに流しました。
「いつもなんどでも」「おひさま」は、12月の「星空へのリクエスト」をぜひご覧ください。それぞれのお母さんの想いが語られています。

「ご家族もスタッフも一緒に、子ども達の輝いて生きたいのちに思いを馳せる時間になった」という感想が届いていると、教えてもらいました。

もう少し言葉選びとして、こうできたかな、ああできたかなという反省もあるのですが、こちらにとっても、ほんとうに貴重な機会を与えてもらいました。今後も、星を一緒に見ることで、その悲しみを誰かとシェアできて、その想いを表現することができるお手伝いができたらありがたいです。