復興応援2020「大川小講演会&交流会」
3月4日、大川伝承の会代表鈴木典行さんの講演会、その後の、交流会にZoomを通して参加させていただきました。小学6年生の娘さんを大川小学校で亡くされ、特にこの時期は、鈴木さんにとってもお辛いことでしょうにお話いただきありがとうございました。
「意思決定の誤り」ということだけで終えてはいけない。学校で整備されているはずの津波に備えた防災訓練マニュアルは、具体性に欠けたものであった。教育委員会は「学校がちゃんとマニュアル作りをしているはず」と、提出の指示はしたが受領のみをしチェック機能が働かなかった。私が保護者だとしても、学校だからちゃんとしてくれているはず、と信じきっていたと思います。 ちゃんとやってくれているはずの大川小学校に津波が襲いました。校庭に避難していれば安全なはず、ここまで、津波は来ないはず、避難しようとする6年生は制止され、校庭に引き戻されました。さぞ怖かったことでしょう。迎えに来た保護者に「先生、津波くるから山に逃げなきゃ」と言われてもまだ避難を始めなかった。何が起きていたんだろうとお話を聴いていて、やるせない気持ちになりました。 避難も川の方向に向かっったのはなぜ?さまざまななぜ?疑問が湧きます。
鈴木さんが、津波の後、大川小学校に初めて到着できた時には、水の中に多くの遺体を認めたと伺いました。そして、泥の中から、何人もの子供さんたち。小さな小学校ですからどの子どもさんも知っていた。そして15時になりその日の捜索終了予定が過ぎた時、足が見えた。夢中で手で掘ったら、上履きに真衣さんの名前が見え、泣きながら掘り起こした。真衣さんはやっとお父さんに会えました。鈴木さんのお話はとても衝撃的でした。文字にするのは難しいけれど、真衣さんを見つけた時のとてつもない感情が画面越しに伝わってきました。
お仕事の後の講演で、職場の一室からお話をしてくださった鈴木さん。誠実なお人柄に頭が下がりました。私達の1人ずつの自己紹介や質問を、和かに微笑み、頷きながらお聞きくださいました。その後は、真理子さんによる真衣さんの誕生日の星空。真衣さんと一緒に星になった74名の子供さん達。今も大川小学校の夜空に輝いていますね。
いろんな疑問と真っ向から向かって来た鈴木さん、子供は死なせちゃダメだ、そして、先生のいうことだけを信じちゃダメだ、生きなきゃダメだ。鈴木さんの強い気持ちが伝わってきました。真衣さんのような辛い思いを子供にさせない。そんな強いご覚悟が伝わって来ました。
私が住む愛知県でも南海トラフ地震がやってきます。「きっとここは大丈夫なはず」の気持ちを捨て、子供を死なせない、そんな対策をしていきます。大川小学校からの教えを大切にします。この度は貴重な機会をありがとうございました。(文責:松下)