新年のごあいさつ・2021

新年のごあいさつ・2021

2021年のスタートです。
カレンダーや時計は地球の運行が元になって決められていますが、実は元日の位置には天文学的な意味はありません。
(冬至とか春分とかは「ここ」というはっきりとした地点があります)
でも、わたしたちにとって、新しい1年が始まる日というのは、気持ちを整理したり想いを新たにしたり目標を定めたりと、生きていくうえで大切な区切りとなるように思います。
特に今年は、初日の出の太陽が投げる光に「希望」を見出す、そんな1年の始まりです。

昨年、これまでに経験したことのない緊張感や閉塞感に覆われる毎日の中で、私たちを勇気づけ励ましてくれたのは「言葉」の力だったと思います。
多くの国のリーダーが、自国民に語りかけました。ドイツのメルケル首相やニュージーランドのアーダーン首相の演説には、人の心を動かす確かな力があったと思います。

Song for Yamanashiとして作れられた「LOVE+」という歌は「ひとりじゃない、ひとりじゃない」と歌います。
聴いているうちに、本当にひとりじゃないんだと思えてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=3gsaMyJKMVE

星つむぎの村の顧問の覚和歌子さんは、昨年の最後の星のポエトリックオペラで「アプローズ」という詩を読んでくれました。https://www.youtube.com/watch?v=48K6peUPUik
「なぜ、どうして」といくら問うても答えはない理不尽な毎日の中で、それでも「拍手」を送る。
希望は光がもたらすのではなく、その光に希望を見出すのは私たち自身なのでしょう。

星も何かを語ることはありません。黙って空で輝くだけです。
その輝きから意味をたどり、星の言葉を聴く。そしてその言葉が、私たちを希望へと導くものであってほしい。
そのために私たち星つむぎの村は、
多くと人とともに星空を見上げ
多くの人のもとに星空を届ける、
その使命を全力で全うしたいと思います。

星空観望会で参加者のみなさんに、「清少納言が、「星はすばる」と言ったすばるを、今、私たちは1000年の時を隔ててみることができるのです」という話をします。
国境を隔てて、私たちは同じ星を見ることができます。
「時空を超える」星の力こそが、今、私たちへの励ましになると思います。

どんな毎日が待っているのか、予想もできません。
でも、きっと夜空には変わらない星の輝きがあるはずです。

今年も、みんなで一緒に星を見上げましょう。

2021年1月1日 星つむぎの村共同代表 髙橋真理子・跡部浩一

昇るさそり座と金星 2021年1月1日 山梨県富士川町高下(たかおり)にて