星つむぎの村通信 –No28– 2018.3.31発行
久しぶりの星つむぎの村通信発行となりました。この通信を通して、村の楽しさや活動内容が伝わり、村民同士のコミュニケーションの促進に役立てばと思っています。村民のみなさんで作り上げるものになればなぁと思っているので、どうぞみなさんでより良いものに育てていってくださいね!よろしくお願いします。 これからも満月の日に発行予定!
(仲道正恭)
霜を割り 青空仰ぐ 蕗の薹
(厳しく閉ざされていた冬の帳(とばり)もとれ、暖かい春ももうすぐ。その期待を込めて。背景には今まで眠っていた通信の復活も)
(青りんご こと 斉藤泰文)
========目次========
1.今月の星空紹介
2.宇宙小話
3.村人だより -村人登場
4.星つむぎの村 活動スケジュール
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1.今月の星空紹介 -お花見帰りのスターウォッチング-
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〇投稿者プロフィール
跡部浩一(共同代表)
生まれも育ちも山梨県甲府市
ライトダウンやまなし実行委員会の事務局長もやってます。
甲府の駅前から天の川を見上げる日を夢見ています。
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3月31日。今日は今月2度目の満月(ブルームーンと呼ぶことがあります。色が青くなるわけで全くありません)。
3月が去ってしまいます。明後日からは新年度。新たな環境で、新たな仲間と、新たな生活を始めようとしている人も多いかと思います。さあ、星に導かれて新年度のスタートです。
夕方の西の空に、ひときわ明るく金星が見えています。明星、太白などの、さまざまな呼び名がある金星。地球の内側を回る内惑星なので、太陽に近い位置(日の出前の東の空か日没直後の西の空)に見ることができます。今年は、これから9月いっぱいまでの間、夕方の西の空に見ることができます。
星座の星々も主役の交代。オリオン座を代表とする冬の星座は西に傾き、代わってしし座やおとめ座、からす座などの春の星座が東から南の空に輝きます。
オリオン座を取り囲むように6つの1等星をつなぐと、冬のダイヤモンドができます。一方、うしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラで作る春の大三角にりょうけん座のコル・カロリを加えたひし形を、春のダイヤモンドと呼んでいます。今夜ですと、午後7時過ぎには東から昇り、夜半過ぎには南中します。
そもそもダイヤモンドの形は八面体のものが多くひし形に見えるので、6角形の冬よりひし形の春のダイヤモンドの方がかたち的には正当なのかもしれません。6角形の宝石には水晶があります。冬はダイヤモンドではなく「冬のクリスタル」と呼んだ方がいいのかもしれません。ちなみに、山梨県の水晶貴石細工は、国の伝統工芸に指定されていて、山梨県庁の中にクリスタルミュージアムがあります。
話が脱線しました。
もう少し夜更かしをしていると、午前3時には夏の星座のさそり座が姿をあらわします。この頃、さそりが大嫌いなオリオンは西の地平線の下に雲隠れ。今は、さそり座の西側、てんびん座の中に木星があって、反対の東側、いて座の中に火星と土星が見えます。
夜の気温も高くなってきて、星を見るのにはよい季節。春霞で空がもやってしまうのがもったいないですが、お花見ついでに、月見に星見と空を見上げてみませんか。
(跡部浩一)
2.宇宙小話
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〇投稿者プロフィール
名前 野田祥代(やとっ子)
県名 東京都
特徴 特徴 おおざっぱ。人から「フラットだねぇ」と言われることがあります。
ひとこと 会話に入り切れてないときは「無」になっているだけなので、ぜひ温かい目でお声がけお願いします(笑)!
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1999年8月の皆既日食の小話をひとつ。
当時学生だった私は、いろいろな想いを抱えていた時期でもあったのですが、研究会参加を兼ねて夏休みの10日間をハンガリーで過ごしました。
日食当日の8/11は ブガツブスタという大草原へ行き、その時を待ちました。
夏の草原で受ける太陽の光は、半分以上欠けてもそれはそれは強烈で、人だけでなく、草をはむ馬や空を飛ぶ鳥たちもいつもと変わらない様子でした。
ですが、木々からこぼれおちる木漏れ日はいつもの丸いそれではな く、欠けた太陽の形(三日月の形)。
日食の時に見られる、不思議な光景です。
様子が一変したのは9割以上欠けた皆既直前。
急に冷たい風が吹き、気温が少し下がったように感じました。
馬達が一斉にいななき、鳥たちは夜が来ると勘違いしたのか低空飛行で急いで巣へと帰っていきます。
そして皆既のとき。
あたり一面、一斉に夜がやってきました。
星は瞬き、動物たちはおとなしくなり、空を見上げる人々も静まり返って本当の夜のようでした。
けれど、360度見渡すかぎりの地平線は、美しい朝焼けなのです 。
「巨大な影がちょうどこの上に落ちている」ことが一目瞭然でした 。
そして2分ほどの皆既の後、ほんのひとすじの光が漏れた瞬間。
一気に昼の世界がもどってきました。
ほんのわずかな光が月の裏から差し込んだだけなのに、気温が一瞬のうちに上がり、陽はさんさんと輝き、動物たちは何事もなかったように活動し始め、けれどもこの瞬間に本当にこの瞬間に「ああ そうか。私たちって生かされてるんだ」と心で体で知ったのでした 。
次回日本列島で見られる皆既日食は2035年9月2日(日曜日)。
来年は1月(これまた日曜日!)と12月に部分日食も。
大切な人たちとぜひ☆
(やとっこ野田さちよ)
3.村人だより -村人登場!-
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〇投稿者プロフィール
名前:田中 敬吉 (Kei)
県名:山梨県 (原産地/福岡)
自分の特徴:まず動いてから考える
ひとこと:未知との出会いにワクワクします!
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仕事を終え、暗い夜道を歩く帰り道。昼間のことが浮かんできます。
あんな失敗しちゃったなぁ。どうしてこうなっちゃうんだろうなぁ。困ったもんだなぁ~。あ!でもこんないいこともあったなぁ・・・。
悲喜交々の出来事が仕事の疲れとともに瞼に浮かび、うつむき加減でてくてく、てくてく。
ふと顔をあげると、たくさんの星達がそんな私を見ています。たしかに、静かに、微笑みながら。
あぁ、あの星達はそんな僕をどう見ていたのかなぁ。たゆみない宇宙の営みからすると、ほんの、ほんの一瞬に過ぎない一日。星に想いを馳せていると、ボワンと大きく浮かんでいた今日の思いや出来事が、どんどん、どんどん、小さくなっていく。いろいろな色の光を放ちながら。
なんだか笑えてくるのです。なんだか許せてくるのです。これが今日の僕の素の姿で、あの星達に愉しんで見てもらえてたらって。
今日の一日が芥子粒のように、微粉のようになって小さく輝きながら夢の中に溶け込んでいく。
明日はどんな出来事があってどんな自分を演じるのだろう。
・・・おやすみなさい。
(Kei こと 田中敬吉)
4.星つむぎの村 活動スケジュール
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〇投稿者プロフィール
高橋真理子(共同代表)
埼玉県から北海道・札幌、愛知県・豊川を経て山梨県・甲府。
星つむぎの村の事務所は、私のログハウス・アルリ舎です。
山梨県・北杜市の八ヶ岳南麓にあり、星がとてもきれいに見えます。
村人は、「お泊り」歓迎です!
http://alricha.net
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4月14日(土) お昼ぐらいから 村無尽 桂川ウェルネスパーク(山梨県大月市)
※「無尽」とは、山梨県内でよく使われる用語で、「寄り合い」のことです。
お花見がてら、この1年の活動を振り返り、来年度の村の活動のことについての話も、ざっくばらんに意見交換したいと思います。
(ネットで各地のみなさんともお話します)
6月9日(土) お昼ぐらいから 星つむぎの村総会 山梨県内のどこか
1年に1回の総会です。今年度決算と次年度事業計画について話をします。
(これもネット会議予定しています!)
<病院がプラネタリウム>
現在、確定したところは以下です。
4月17日(水) 東北大学病院
4月29日(日) ラポール横浜
5月28日(月)国立甲府病院
6月6日(水) 千葉東病院
6月14日(木)島田療育センター(多摩市)
6月27日(水) 山口県立周南総合支援学校
6月28日(木) 広島大学附属病院
7月4日(水) 国立病院機構 福島病院
最新スケジュールは、
http://hospla.net
でご覧ください。
一般向けのイベントは、随時、
http://hoshitsumugi.main.jp/
に掲載していきますので、こちらもぜひチェックをお願いします。
(高橋真理子)