星つむぎの村通信 –No43– 2019.6.17発行
「スターリンク衛星」ご存知ですか。YouTubeなどに盛んにアップされていましたね。
なんでも、アメリカの民間企業スペースX社が、1万基以上の衛星を打ち上げることで衛星インターネットサービスを提供するということらしいです。
確かに、夜空を駆ける衛星群は、ある意味UFOのようでインパクトがありますね。
その反面、スペースデブリや光害といった宇宙公害が気になったのでした。
さて、星つむぎの村通信43号をお届けいたします。 どうぞお楽しみください!
(仲道正恭)
<星空俳句>
梅雨雲を 縫い透かし航(ゆ)く 宇宙船
先日、清里で観望会を行った時の情景を詠みました。
当日は南東の低いところに木星が君臨し、春の大三角、獅子座、こと座などが雲の間に
ちらほら、雲の窓が開いた北の空をISSが雲を縫うように通過していきました。
(青りんご こと 斉藤泰文)
===========目次===========
1. 今月の星空紹介
2. 宇宙小話
3. 村人だより -活動紹介(復興支援)-
4. 星つむぎの村 活動スケジュール
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1.今月の星空紹介
今月は惑星に関するイベントがたくさんです。
まず11日に木星が衝を迎えました。「衝」というのは外惑星が地球から見て太陽の正反対の位置に来ることを言います。
太陽が沈むとほぼ同時に空に昇り,日の出の頃に沈むため一晩中観望するチャンスがあります。
梅雨の晴れ間に狙うにはもってこいですね!
また,村通信発行日の17日には月と木星の大接近が起こります。
双眼鏡の視野に収まるほどの接近となるので是非チャレンジしてみてください。
続いて24日,水星が東方最大離角となります。
東方最大離角は内惑星が地球から見て太陽から最も離れて見えることを言います。
同じ内惑星の金星が明け(宵)の明星と呼ばれることからわかる通り,内惑星が見えるのは日の出/日没前の僅かな時間のみです。
太陽から最も離れて見えるということは,見ることができる時間が長いすなわち観望のチャンス!ということになります。
なお,最大離角には東方と西方がありますが,今回の「東方」最大離角は「夕方の西の空」に見えることを言います。
(間違えやすいので注意!)
外惑星と内惑星の観望チャンスが同時に訪れる6月。梅雨の天気に負けず空に浮かぶ惑星たちを見つけてみましょう!
(黒川賢太郎)
2.宇宙小話 -和尚さんと八っつぁんの星空道中 第1回-
和尚さんと八っつぁんの星空道中、始まり始まり―
和尚さん:和、八っつぁん:八
(和尚さんと八っつぁん、何やら相談しています。)
和:八チ、お前は、昔から星空を見るのが好きじゃったの。
八:へぇー、星空を見上げているとスッキリするんでさ
和:そうか、それなら星空を見に行くとしよう。木星が、そろそろ見ごろになってきておるぞ。
八:何ですか、その木星ってのは?花の名前ですかい?
和:違う違う、星の名前じゃ。今頃、夜空で一番明るく見えてきておるようじゃ。
木星ってのは、毎日拝んでいるお日様の子どもみたいなもんじゃな。この地球の兄弟分じゃぞ。
八:へー、でも、星空には星がいっぱいあるんでしょ?どれが木星か分かるんですかい?
和:そうじゃの、わしとて分かるかどうかわからんが、先ずは、探してみよう。
木星は、1等星よりもずっと明るいらしいから、すぐに見つけられるさ。
(こうして、和尚さんと八っつぁん、とあるところに星空を見に出かけました。)
八:和尚さん、曇っていて、星、見えませんぜ。
和:うーむ、見えんのう。
八:この雲、どうにかなりませんかね?
和:うーむ、雲が取れるまで待つしかないかのう。
八:和尚さん、なにのんびりしたこと言ってるんです!ちと冷えてきたですよ・・・。
(雲に覆われて、せっかくの星空がみえません。しびれ を切らした八っつぁん、そろそろ引き上げようとしたその時、雲間から星が顔を出してきました。)
八:和尚さん、星見えてきやしたよ!。ほらあそこでさぁ・・・。
和:おー、見えてきたか。木星はどこじゃ?
八:和尚さん、焦らないでくださいよ。落ち着きやしょうよ。
和:そうじゃな、わしとしたことが・・・。木星はどこかのう?
八:すごく明るいんでしょ!どっちの方向に見えるんです、和尚さん?
和:うーむ?
八:うーむ、だけじゃ分かりませんよ。しっかりしてください、和尚さん。
(こんな感じで、和尚さんと八っつぁんの星空道中は進むのでした。)
さてみなさん、星空を見上げるときの事前準備忘れずに!
特に今回のように星が詳しい人が一緒にいないときは、観察に適した時間、場所、方角などを知っておくことが大事ですね。
(第1回終わり。)
(星じい こと 宮下 功)
3.村人だより -活動紹介(復興支援)-
こんにちは、復興支援担当のほしむすびこと田中真理です。
昨今、異常気象が続き、全国で自然災害が発生しています。
星つむぎの村では、大規模災害の被災地に出向き、「ともに星を見上げる」活動を続けています。
私からは東日本大震災に関わる復興支援についてお知らせします。
2011年3月11日の東日本大震災。星つむぎの村の前身である、星の語り部のメンバーが集まり、
救援物資を持ち寄って箱詰めし被災地に送るという活動から、村の復興支援は始まりました。
その後、村のメンバーがそれぞれに被災地に入り、ボランティア活動を行いました。
村のチームとしてはじめて被災地に入ったのは、2011年の7月。気仙沼、陸前高田、大船渡、住田を訪れました。
その後も、様々な助成金を使ったり、山梨県立科学館の入浴剤を届ける活動と合流したりしながら、この8年間で20回以上の東北訪問を行っています。
そして、5年前からはパルシステム東京の助成金をいただきながら活動を続け、今年度も継続して助成していただけることが決定しました!
数年前からは特に遺族の方々を中心に集まっていただく中で、あの日の星空の下で、みなさんが語る場をつくろうとしています。
そして、震災の経験から、私たちが逆に学ばせてもらっている機会でもあります。
大事な人やふるさとを失った皆さんは、深い悲しみの中、私達にも慈しみの心で一期一会の考えを持ち、接してくださいます。
帰宅後は、自分の生き方についても考えるようになります。
次回の復興支援日程は、11月4日(振休)、5日(火)の予定です。
村人のみなさん、ぜひご一緒しましょう。
(ほしむすび こと 田中真理)
4.星つむぎの村 活動スケジュール
6月16日(日) 暮らしの保健室(甲府)でキャリングプラネタリウム
13:00~、14:00~、15:00~、16:00~
6月22(土)、23(日) 横浜みんなでプラネタリウム
https://www.facebook.com/yokohamaminnpla/
「オーロラストーリー&星空コンサート」と、「病院がプラネタリウム体験」の2本立て。
「病院がプラネタリウム体験」(無料)は、20日まで受け付けしています。
よかったらぜひ一度ご体験ください。
申込はhttp://hoshitsumugi.main.jp/web/rapportticketyoyaku
6月30日(日) 栃木県大田原市でキャリングプラネタリウム「ごろごろ星見会」
場所:トコトコ大田原(栃木県大田原市)
時間:10:30から1時間ごとに6回投影
※村人でもある石川さんたちの企画です。
7月6日(土) スターラウンド八ヶ岳星空コンサート@清里の森
http://hoshitsumugi.main.jp/web/information/3581
場所: 清里の森(山梨県北杜市)
時間: 18:30~20:00
出演: 高橋真理子、山崎泰之(民族笛)、大嶽香子(ピアノ)
入場料 大人1,500円(当日券 1,800円)
高校生以下500円(当日券800円)
※ご参加はもちろん、お手伝いも、情報拡散もお願いします。
7月7日(日) YBSてててまつり内(山梨放送本社) キャリングプラネ(7m)
場所: 山梨放送本社1Fホール (甲府駅前)
時間: 11:00~、12:00~、13:00~、14:00~ (観覧無料)
暮らしの保健室 キャリングプラネ(4m)
場所: 暮らしの保健室
時間: 七夕まつりにあわせて夜も投影!
7月13(土)、14(日)プラネタリウムミュージカル with 心魂プロジェクト
場所: ラポール横浜
他、病院がプラネタリウムなども含むすべての予定については、
http://hoshitsumugi.main.jp/planetarium/#calendar
をご覧ください。
また、一般向けのイベント詳細については、
星つむぎの村サイトのニュース&イベント情報 http://hoshitsumugi.main.jp/ に、
随時アップしていきます。
(高橋真理子)
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★星つむぎの村の最近の活動報告はこちらから!
〇星つむぎの村ウェブサイト
http://hoshitsumugi.main.jp/
〇星つむぎの村facebook
https://www.facebook.com/hoshitsumuginomura/
〇病院がプラネタリウムfacebook
https://www.facebook.com/hospitalplanetarium/
〇スターラウンド八ヶ岳Webサイト
https://star-yatsugatake.com/
◆お願い
村通信に写真、絵などを掲載したいと思っています。
星関係はもちろんですが、関係なくともこころに響いたり、ほっとするものでOKです。是非投稿ください!