星つむぎの村通信 –No44– 2019.7.17発行

星つむぎの村通信 –No44– 2019.7.17発行

はやぶさ2、注目の2度目のタッチダウンもみごと大成功! 「太陽系の歴史のかけら、手に入れた」ようです♪ あとは、なんとか地球まで無事戻ってきてほしいですね。そう思って、夜空を見上げても、いつも雲に覆われてなかなか星が見えません。雨も大事なのではありますが、たまには晴れた星空を眺めたいものです。 さて、星つむぎの村通信 44号をお届けいたします。 星の見えない夜は、この通信を読んで 夜空や宇宙に気持ちをめぐらせてみてください!

(仲道正恭)

<星空俳句>

梅雨晴れ間 雲分け光る 真珠星

このところ、なかなか空が晴れないので、星を見ることができません。
そんな中、夜更けに、偶然のように窓が開いたように春の大三角、夏の大三角、北斗七星まで見える一瞬がありました。そんなシーンを詠んでみました。

(青りんご こと 斉藤泰文)

===========目次===========
1.今月の星空紹介
2.横浜みんなでプラネタリウム 報告
3.星つむぎの村 活動スケジュール
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1.今月の星空紹介

7月は 七夕の時期で 夏の星座が主役になります。
天の川が雄大に流れています。川の流れの中にさそり座や射手座があります。
日本からだとさそり座や射手座は南の空低くに昇ります。
そのため射手座付近の天の川は 目立ちにくいのですが、実は 射手座付近の中に、私たちの銀河系の中心があります。

つまり天の川が最も濃い部分が射手座付近なんです。
南半球では、さそり座や射手座は高く昇り、つまりは 天の川の最も濃い部分も天頂付近に昇ることになります。

そう、南半球で見える天の川は 北半球で見える天の川より明るく太く流れているのです。

(斎藤 大)

いて・さそり・天の川に火星(右下の一番明るい星)と流星 2016.6.2清里にて(跡部)

 

2.横浜みんなでプラネタリウム 報告

【横浜みんなでプラネタリウム】
こんにちは!皆様。横浜みんなでプラネタリウム(略して「横浜みんプラ」)代表の黒井良子ことペコです。
横浜みんプラの報告をお伝えいたします。
300人ジャストのお客様がプラネタリウムの星空を見上げて下さった。
当日のボランティアスタッフは、2日間でそれぞれ40人ほど。
それぞれの物語が沢山あった。その一つ一つがいとおしく大切な物に思えました。
これらを支えてくれたのがコアメンバーであり村人の、植村あゆみ・あつし夫妻、水野さん、ぶんぶん(鈴木浩美さん)です。
書ききれない感謝があります。
村通信なので、今回のコアメンバーの働きのことを中心に書かせてください。長くなりますが・・。

■日時 2019年(令和元年)6月22日(土)、23日(日)
■場所 障害者スポーツ文化センター横浜ラポール ラポールシアター
■内容 プラネタリウム番組「オーロラストーリー~星野道夫・宙との対話」&星空コンサート(75分) 4回公演、 病院がプラネタリウム星空体験(20分) 7回投影
星空コンサート出演者
高橋真理子、小林真人(ピアノ)、山本晶子(パーカッション)
病院プラネ体験投影
野田祥代、高橋真理子
展示
オーロラストーリー紹介パネル、オーロラクラブ紹介ブース、
顔出し写真コーナー、星に願いをコーナー、グッズ販売コーナー

■【テーマソング(非公式)】
「横浜みんなでプラネタリウム」(あすみ&あらた)
みんプラ みんプラ みんなでプラネ
みんプラ みんプラ みんなで一緒に見よ
みんプラ みんプラ みんなでプラネ
みんプラ みんプラ 楽しいプラネ
みんなで一緒に見上げよう

【代表の想い】
私は普段星つむぎの村、村守として病院がプラネタリウムを担当しています。
病院や施設で真理子さん、跡部さん、あいプラネットの祥代さんのプラネタリウムはどこへ行っても大好評です。
でも、なかなかプラネタリウムや星を見ることが出来ない方、星を必要としている方は病院、施設以外にもいます。
知的障害、精神障害、在宅医療、きょうだい児、行くと迷惑だなと遠慮している方々、大切な人を失った方々、星のあることすら忘れているような多くの人々…。病院じゃなくてもプラネタリウム!
だから、「みんなで一緒に」 星つむぎの村のプラネタリウムと、音楽が引き出す、無限の力を感じて生きる力にしてほしいと願いました。
なぜオーロラストーリーなのか? そこは長くなりすぎるので、別のところに書きたいと思います。

【ミッション】
星の無限の力を感じてもらう。星でみんながつながる。みんなに笑顔になってもらう。

【実行委員会と準備】
私がやりたい、と手をあげ、村人にも声をかけさせてもらい、実行委員会となりました。
イベント運営やとりまとめをする経験の少なさゆえ、ほんとにたくさん迷惑をかけながらも、最後まで支えてくれたのが、コアメンバーです。

あゆみ・あつし夫妻は初めに私が、ぜひ横浜と星つむぎの村をつなげてほしいんだ、とお願いしました。2人のお子さんの入園式や入学式が重なる中、家族の時間を割いて、チケット販売に関すること、チケットの発送、物販の準備、ボランティアのとりまとめ、当日ボランティアのしおり作成などなど、広い視野をもって取り組んでくれました。お子さんお二人は、「みんプラ」の歌をつくってくれました!
初日には次々とアンケートをまとめて速報のようにみんなにフィードバックをしてくれました。すぐに見たいだろうって…。本当にありがとう。あゆみちゃんは、七夕飾りに、「星に願いを」を書くコーナーもつくってくれました。私たちに書くのではなく、星に願いを書いたところが本当によかった。

ぶんぶんは、多くのチケット対応、受付対応を引き受けてくれました。そのうえ、素敵な顔出しパネルも作ってくれて、大好評でした。しかも星のお土産付き!!車椅子でも、家族写真が撮れるような工夫がありました。

水野さんは、受付フォームをつくって、細やかな受付対応ができるようにしてくれたり、大変な会計の仕事をやってくだったりしました。当日は、あつしくん、跡部さんと一緒に、統括を。受付で遅れてこられない人たちをいれるかどうか・・など、やきもきする場面が多々あったと思います。

コアメンバー以外にも、オーロラストーリーのパネルをつくってくれたのは重盛さん、オーロラストーリーそのものの制作に関わっていた金子さん。西嶋さん、稲村さんは専門性を生かしてドームの中での車いすの移動などスムーズに行ってくれました。ほかにも、当日ボランティアの多くも、村人でした。中には、大阪、京都、愛知、新潟など遠方からも!当日の様子を、プロカメラマンのたかまきさんが写真にとってくれましたが、私の知らないところで、一生懸命対応するコアメンバーやボランティアさんの姿がたくさん写されていました。ご協賛の多くもまた、村人からでした。たくさんご支援をいただきました。

あれやりたいこれやりたい、というばかりの私の手綱を引くのは相当大変だったはず…。星つむぎの村はコミュニティだからどんな人も受け入れる。取りこぼすことはしない。「やりたい」と言ったら誰でもステージに立てるのです。でもその分、はじめましての人同士が拠り所をもつために、ルールを細かく決める必要もありました。
みんなにプラネタリウムを楽しんで欲しい⇒
安全にスムーズに快適にお客さんに楽しんでもらう必要がある⇒
入場前から細かく気を配る必要がある⇒
しおりやマニュアル作成が必要
そして、そのマニュアルのおかげで、初めて参加した当日ボランティアさんでも動けた。
「みんプラに来てくださったお客様のために」という気持ちをそれぞれに強く持っていたから叶ったことだったと思います。これが横浜みんなでプラネタリウムの形でした。

【お客さまエピソード】
横浜みんプラの報告書に書きますが、こちらにも少し・・
沢山集まったアンケート。とても丁寧に書いてくださっている。見てくださった方に私たちの想いが届いたんだなぁ…。そう感じて涙涙です。
七夕飾りの「星に願いを」を見てだれが書いたか分かるものがありました。「頼られる薬剤師になる。」は小児がんサバイバーのあの子だな。「るいちゃんの星見つけたよ」は、お姉ちゃんを失くしたご家族です。「またハワイに家族で行きたい」は、寿命を縮めてもいいと思って毎日を思い切り生きているあの家族です。
「人の役に立てるように、考え直す」。星を見て自分の生き方を振り返ったお父さん…。星を見て生きる希望を感じてくれたのだと、思います。
父親から虐待を受けているお母さんと娘が、顔出しパネルを付けて、見たことのない笑顔で笑っていました。写真を撮ってくれたのはボランティアスタッフです。はじめて会う大人の愛情をまっすぐ受け止めてくれました。
たった今、入退院を繰り返し治療中のこどもたちと同じ病棟を使って生き残った20代の若者たちが、みんプラで出会い一緒に写真を撮りました。お母さんたちは彼らを生きる希望だといって目を細めていました。

キャンセルのお客様が再入院のために来られないとわかって、脳腫瘍の再発か!?と想いを寄せる事ができたのは、メールでのやりとりがあったから。その後のやり取りで、再発でなかったことがわかりました。また必ず見たいと言ってくれています。
「おかげで27年で初めて(生まれてはじめて)家族で星を観ました」と手紙をもらいました。自閉症者をもつご家族です。プラネタリウムを見た時間は10分。それでも、そのご家族にとっては新記録でした。

【最後に】
成功だった。と、いうよりも無事に終わって本当によかった。終わってしばらくの間「終わった」しか感想がなくて実感がなかったけれどようやく「よかった」「よくやった」とじわじわと感動しています。それが、一番の思いです。
「ぺこさんみたいに、熱意の塊だけど、ぶっちゃけ熱意=やる気以外のほぼ何も持ってない人が、これだけ大掛かりなことをやろうとしているのか、と思ったら、一瞬めまいがした。」と言われる私です。こんな私を、みんなが支えてくれ、それぞれタイプの違う集団だからこそ、多面的に対応が出来たのだと思います。
真理子さんは、「オーロラストーリーができる機会はそうないからね。哀しみと喜びが表裏一体なのとおなじように、負担と達成感も表裏一体」。真理子さんはずーっと励まし続けてくださいました。心の支えになりました。
跡部さんの言葉通り「誰一人欠けてもこの横浜みんなでプラネタリウムは達成出来なかったんだ」とつくづく思いました。みんなに支えてもらいました。真理子さん跡部さんコアメンバーの皆さんとこの場を作れた事はかけがえのない時間でした。やめたいとか逃げたいとか、なにやってるんだろうとか、焦りとかみんな思った事だと思うけど、誰も離脱せず無事に終えました。もうそれだけで奇跡です。
本当にありがとうございました。
ご協賛くださったみなさまやボランティアのみなさんには、別途報告書を追ってお届けいたします。企画に関心をもってくださっている方にもお渡しできますので、ご連絡ください。

7月14日 横浜みんなでプラネタリウム3週間過ぎて
心より感謝を込めて  黒井良子
https://www.facebook.com/yokohamaminnpla/

3. 星つむぎの村 活動スケジュール

7月25日(木) 承天寺(山梨県忍野村)でキャリングプラネと観望会
※村人の船場ゆりあさんとご主人であるご住職の企画です。
※村人はお手伝い大歓迎! 地域のご家族がたくさんいらっしゃいます。

8月11日(日) よりみちアート夏祭り
星空と宇宙のはなし(ワインセラー内で)11:00~、13:00~
※村人の羽中田桂子さん企画
※子どもたちの絵画展、こども縁日、音楽ライブなどももりだくさん

8月11日(日)、12日(月)、14日(水) 星空縁日 イン 泉郷
18:00~21:00
ネオオリエンタルリゾート八ヶ岳高原
※村人はお手伝い歓迎!星の子たちもたくさん来ます。

8月13日(火) ペルセウス座流星群をみよう  清里の森
※詳細追ってウェブサイトに掲載します

9月16日(月・祝)、17日(火)  「宙を語る」ワークショップ 清里
※村人および、プラネタリウム解説に携わる人向けです。

他、病院がプラネタリウムなども含むすべての予定については、
http://hoshitsumugi.main.jp/planetarium/#calendar
をご覧ください。また、一般向けのイベント詳細については、星つむぎの村サイトのニュース&イベント情報 http://hoshitsumugi.main.jp/ に、随時アップしていきます。

(高橋真理子)

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★星つむぎの村の最近の活動報告はこちらから!
〇星つむぎの村ウェブサイト
http://hoshitsumugi.main.jp/
〇星つむぎの村facebook
https://www.facebook.com/hoshitsumuginomura/
〇星つむぎの村のプラネタリウム
http://hoshitsumugi.main.jp/planetarium
〇病院がプラネタリウムfacebook
https://www.facebook.com/hospitalplanetarium/
〇スターラウンド八ヶ岳Webサイト
https://star-yatsugatake.com/

◆お願い
村通信に写真、絵などを掲載したいと思っています。
星関係はもちろんですが、関係なくともこころに響いたり、ほっとするものでOKです。是非投稿ください!
news@hoshitsumugi.main.jp