星つむぎの村通信 -No60- 2020.10.31発行

星つむぎの村通信 -No60- 2020.10.31発行

さて、今月2回目となる村通信です。
同じ月にみられる2回目の満月は「ブルームーン」 と呼ばれたりしています。
そういえば、今回は2020年の満月の中で一番地球から遠いということです。
ちなみに、一番近かったのは4月8日の満月で、今日の満月より 見かけの直径が約14%大きく、明るさも約30%も明るかったようです。
そう聞くと、ほら、今夜の満月、なんとなく少し小さくて暗そうな気がしてきませんか?
さて、そんな満月のもと 星つむぎの村通信 60号をお届けいたします。今回もお楽しみください!

(仲道正恭)

<星空俳句>

秋澄めり 地平果てまで 星のある

今年の秋は、早くから山に雪が降り、紅葉も早まるかと思っていたのですが、日中はかなり暖かいためか、なかなか色づきません。
周囲の山々の雪も解けています。
そんな中、10月26日は素晴らしい好天に恵まれ、8日目の月があったものの、視界360度存分に星空を堪能できました。そんな情景です。

(青りんご こと 斉藤泰文)

===========目次===========
1.今月の星空紹介
2. 宇宙小話
3. 村人だより -活動紹介(スターラウンド八ヶ岳)-
4. 星つむぎの村 活動スケジュール
========================

 

1.今月の星空紹介

とても話題になった火星と地球の最接近は過ぎてしまいました。
しかし、惑星が楽しい季節は続いています。
火星は少しずつ遠ざかっているものの、まだまだ楽しめます。
11月18日の日没後には、土星、木星と細い月が接近し、とても賑やかな空になるでしょう。

さて、ここからはちょっと先の話になります。
私が1番楽しみにしている天文イベントは、12月21日の木星と土星の接近です。
両者の離角は0.1°以内となります。
望遠鏡で覗くと、機材にもよりますが、100倍で同じ視野内で見ることも可能です。
時間は日没後すぐの17時から18時ころ。月曜日なので、仕事がある方は残業しないよう今のうちから段取りを。
私は偶然にも休みでした。ラッキー!
木星と土星がここまで接近するのは、この機会を逃すと60年後だそうです(私は、おそらく見られない…)。

(野寺 凛)


甲斐駒ケ岳に傾く木星・土星  2020年10月30日 撮影:跡部浩一

 

2.宇宙小話

あなたにとって「宇宙」とは何ですか?

字義的には無限にでっかい屋根の下の果てしない大空(by『大辞林』小学館)
英語では・・・「SPACE」大気圏外の空間、「UNIVERSE」地球とすべての天体を含む空間、
「COSMOS」秩序ある調和のとれた体系。
アラビアの人々にとっては・・・、縄文人にとっては・・・、
やがて月に住む人々にとっては・・・、、、
恐らくそれなりのイメージがあるのでしょう。。。
どうやら宇宙観は場所や時代や人によって異なるもののようです。

あなたは宇宙をどう見ていますか?感じていますか?

私にとってそれは、光の粒と粒とが響きあってる共鳴空間。
星と星のささやきを静かにそっと包み込む、無限に広がる漆黒の空間。
そこはベガとアルタイル、ベテルギウスとアルデバラン、金星と太陽、
月と地球、それぞれに響きあいながら星座の物語が創られている空間です。

そんな響きに耳傾けていると、やがてシリウスと地上の私、
木星と私、母と私、あなたと私、昔の私と今の私、というように
身近なものの間で共鳴しあう空間に変わっていきます。

この「間」が大事なのです。

書の余白、生け花の空間、本の頁の余白、劇の幕間、剣の間合い、
街の空き地、休憩時間、等々。
要所要所に「間」を置くことが、味わい深さを醸しているように
思うのですが、いかがでしょう。

星と自分の間にあるその「間」の響きが、なぜか私のエネルギーとなっています。
それがたとえ共鳴しない不協和音のゆらぎであったとしても。

空から見ると、地球という星の上には人間という一等星が約80億個。
「人間」が人と人の間で響きあい、色とりどりに輝いています。
そんな地上の星たちは、つながりながら星座の物語を創っている。

その中でも最近生まれた「星つむぎの村」という星座は、とてもアクティブ。
素敵な物語を編みながらどんどん、どんどん、大きくなっている。
目が離せない星座です。
星と星の間だけでなく、星と人、人と人との間をも
音符を奏でるようにつむいでます。

この素敵な「星つむぎの村」星座に連なるあなたは、私は、
何色の音符となってどんな響きを編むのでしょう。

秋の夜長、暖かな飲み物片手に悠久の時の流れと広がりに
身と心を委ねつつ夢想するのもまた一興。
そんな贅沢な時間を少しの間、試されてみてはいかがでしょう。

                (Kei こと 田中敬吉@信州 松本)

戸隠古道 秋色 写真提供 Kei こと 田中敬吉
これもひとつの宇宙観かも(編集担当)

 

3.村人だより -活動紹介(スターラウンド八ヶ岳)-

共同代表の跡部です。
僕が事務局長をやっているスターラウンド八ヶ岳の活動をご紹介します。

星つむぎの村の活動の多くは、星空を届けるために、こちらから出かけていくものがほとんどです。
一方で、拠点を置く山梨県北杜市は、とても星空が美しい場所。
ここへ、みなさんをお招きする活動の一つが「スターラウンド八ヶ岳」です。

八ヶ岳高原の冬は晴天率が高く、12~2月は85%を超えます。(ペンションスターパーティ調べ)
空気はとても乾燥し、澄み切った空は、青空が紺色から藍色、そして黒っぽく見えることもあるほど。
この独特の青を、「八ヶ岳ブルー」と表現しています。
その空が、夜になると、無数の星がちらばる「八ヶ岳スターダスト」となるわけです。

この極上の星空を、みなさまにご案内しようと、スターラウンドナビゲーターというガイドが活躍しています。
この中にも、村人が何人もいます。

3月~11月はグリーンシーズンとして「星空さんぽ」というイベントを行っています。
主に、個人のお客様を対象としたプライベートツアー。
「清里の森」の芝生広場に寝転んで星を見てもらったり、望遠鏡で惑星や月などをご覧いただいたり。
ご家族連れが、多く参加されます。
12月~2月はウィンターシーズン。スターラウンド八ヶ岳のメインイベントです。
12月後半から2月いっぱいの毎週土曜日、サンメドウズ清里スキー場を会場に行うスターウォッチングイベント。
このスキー場は、ナイター営業を行なっていないのですが、このイベントの日には特別にリフトを運行。
標高1900メートルの山頂を目指します。
みなさんが山頂に到着したところで、3・2・1・ゼロとカウントダウンして、スキー場の明かりをライトダウン!
その時の、お客さまの歓声は、マイナス15℃の寒さも吹き飛ばしてしまうほど。
そこから、星座案内や望遠鏡や双眼鏡での星見、星空バックの写真コーナーなどを楽しんでいただく1時間ほどのツアーです。
今年も、12/5~2/27の毎週土曜日の開催予定。

お越しになる際には、ぜひ月齢を調べてから(星つむぎの村のカレンダーが役立ちます)お出かけください。
満月近くの月があると、八ヶ岳の星空も、その実力を十分に発揮できませんから。

スターラウンド八ヶ岳では、昨年、星空案内人養成講座(星のソムリエ講座)を開催し、村人の中から受講者があったり、反対に受講者の中から村人になってくださった方もいらっしゃいます。
今年は新型コロナウィルス感染拡大により開催中止ですが、来年度以降、興味のある方にはぜひご参加いただきたいと思います。
(2泊3日の合宿講座です)

スターラウンド八ヶ岳~星めぐる大地・八ヶ岳
ぜひ、極上の星空に逢いにいらしてください。
(村人のみなさんは、星つむぎの村の事務所、アルリ舎に宿泊可能です)

(跡部浩一)

スターラウンド八ヶ岳 雪の天空テラスにて 2019年12月28日 撮影:田口正寛

八ヶ岳に流れ星


写真提供 マエゴロウ こと 前田悟郎
並走して流れる軌跡は、流星?、人工衛星?(編集担当)

4.星つむぎの村 活動スケジュール

オンラインで行われているものについて紹介します。

<ライブ配信して現在も見られるもの>

星のポエトリックオペラ 10月30日
https://youtu.be/HYmY-0qIt9U

9月20日 新刊出版記念オンライントーク
新刊「すべての人に星空を―「病院がプラネタリウム」の風景」に登場する方の中の20人ほどの方たちに、コメントや動画出演、生出演いただきお話してもらいました。
https://youtu.be/DLSNT1g2Iww

希望の星に祈りを―小林真人・星空コンサート(8月15日)
https://youtu.be/yURdvl8Bvaw

宙先案内人と行く 池田綾子 星の旅(7月25日)
https://youtu.be/KdCSQSPCxmY

<動画配信>
村人がオリジナルで開発し、オリジナルで制作した動画です!
ペットボトルプラネタリウムをつくろう!
https://youtu.be/Vmu6GRLyu2o

かなつなぎで星座がつくれるかな?
https://youtu.be/g_bZWKav6es

どこでも宇宙をつくろう!
https://youtu.be/PMNHbZMQayY

この地球(ほし)の希望
村人やこれまでフラプラを体験してくれた子どもたちが登場! なんと英語字幕つきです。
https://youtu.be/DLbY7wImwHY

Fortune stars! 星に願いを プロジェクト
子どもたちから集めた「願い」を、宇宙に届け、星つむぎの村の村人がそれにコメントしています。
https://youtu.be/VsZN7yZ_pvk

<今後の予定>
11月1日(日)星空口笛コンサート from 八ヶ岳
【リアル&オンライン イベントです!】
会場: 八ヶ岳コモンズ (北杜市清里)
時間: 19:00~
出演: 柴田晶子(口笛世界チャンピオン)、高橋真理子(語り)、長尾有紀(ピアノ)、宮本由利子(手回しオルゴール)
詳細は
https://hoshitsumugi.org/events/6621/
オンラインは
https://youtu.be/1RDcOh6V4zo

11月3日(火) 10時~ 星の寺子屋
子どもたちが遊びながら学び、交流する場です。
info@hoshitsumugi.main.jp
へご連絡ください。

11月7日(土) 19:00~20:30 ライトダウンやまなし
FMFUJIで、ライトダウン特別番組を行っています! Radikoなどでぜひお聞きください。
星空ライブの様子を、星つむぎの村youtubeLIVEからもお送りします。
山梨のみなさんも、山梨じゃないみなさんも、ぜひ明かりを消して同じ星空を見上げてください

11月15日(日)20時~全国一斉フラプラ #10
サイトでお知らせします

11月23日(月・祝) 14時~  心魂チャンネルからフラプラ

11月27日(金)20時~ 星のポエトリックオペラ
サイトでお知らせします

<特別なお知らせ>
また、「フライングプラネタリウム」は、
ご自宅などの天井いっぱいにうつすためのプロジェクターを貸し出して、
特別な投影を行うこともできます。
また病院他、出張プラネタリウムの代わりにフライングプラネタリウムやっております。
ぜひお問い合わせください。
https://hoshitsumugi.org/doc/flying0501.pdf

(高橋真理子)

―――――
★星つむぎの村の最近の活動報告はこちらから!
〇星つむぎの村ウェブサイト  https://hoshitsumugi.org/
〇星つむぎの村facebook https://www.facebook.com/hoshitsumuginomura/
〇星つむぎの村のプラネタリウム https://hoshitsumugi.org/planetarium/
〇病院がプラネタリウムfacebook https://www.facebook.com/hospitalplanetarium/
〇スターラウンド八ヶ岳Webサイト https://star-yatsugatake.com/

◆お願い
村通信に写真、絵などを掲載したいと思っています。
星関係はもちろんですが、関係なくともこころに響いたり、ほっとするものでOKです。是非投稿ください!
news@hoshitsumugi.main.jp