1969年7月20日と「ムーンショット」

1969年7月20日と「ムーンショット」

『ムーンショット』(月を撃つ)

久しぶりに心底シビれる言葉に出会いました。

真上にある月に向かって、
拳銃を撃ったらどうなると思いますか?

届かないですよね。

それどころか弾が落ちてきて
誰かの頭に当たっちゃうかもしれません。

そんなことから「ムーンショット」とは
「不可能で危険なことに挑戦する馬鹿な奴」
という意味の言葉だったそうです。

それが1969年7月20日
とある出来事をきっかけに全然違う意味になりました。

その出来事とは、ある挑戦の物語。
そう、アポロ11号の月面着陸のお話です。

1969年、今から50年近く前に
人類が初めて月面着陸したアポロ計画。

計画についての有名なケネディ大統領のスピーチは、
計画の7年前の1962年のこと。

その当時の誰も、
月に人が行けるわけはないと思ってたわけです。

そんな1962年に、
「10年以内に本気で月に行く!」
って大統領が言っちゃいました。

このケネディ大統領のびっくりスピーチを聞いて、
卒業したての大学生たちが感激しました。
そしてまだできたばかりのNASAに入っていくんです。

そして7年後、平均年齢28歳のエンジニアたちが、
アポロ計画の月面着陸を成功させてしまいます。

見上げれば目に見えるすぐそこの月と言えども、
めちゃくちゃ遠いわけです。

現代でも有人宇宙船は
地球の表面くらいまでしか行っていません。

だけどアポロ11号は月に行きました。
(ここではその真偽は置いておきます)

NASAの人たちだけでなく、
アメリカ中どころか世界中で
小学生の子どもから大企業のお偉い方、
主婦やおばあちゃん、とにかくいろんな人が、
ものすごい数の人がその夢に魅せられて応援したんです。

そうして人類史上初の偉業を成し遂げました。

ケネディは言いました。
「簡単だからやるんじゃない。難しいからこそやるんだ」と。

その大きな無謀とも言える夢は、そしてその挑戦は、
それだけの人の心を奮い立たせて、
偉業を成し遂げてしまう力を持っているんです。

・・・

そんなアポロ計画のお話から、
『ムーンショット』という言葉は、
「不可能なことに挑戦する馬鹿もの」
という嘲笑的な意味から
「不可能と思われることでもそれに向かって夢を持って挑戦すれば実現する」

『壮大な挑戦』という意味になりました。

やり方はわからないけど、可能性はある。
そこに夢と情熱がある。
そして人が集まってくる。

そうしたことが詰め込まれたスピーチと、
夢と情熱で突き動かされたエンジニアたちと
世界中の、応援して支えてくれる人々によって、
不可能と思われたアポロ11号の月面着陸は現実になりました。

・・・

そんな1969年のアポロ計画から48年。
人類は再び、月を目指して大きな挑戦をしています。

==============
21世紀のムーンショット
==============

それが「Google Lunar XPRIZE」

GoogleとXPRIZE財団によって実施される
世界初の月面探査レースです。

ロケットで小さな車を月に送って走らせよう!

そんな企画です。

このプロジェクトで日本が活躍を見せています。
民間発の月面探査チーム「HAKUTO」です。
https://team-hakuto.jp/

そんなHAKUTOのお話はまた次回に!

 

月は地球にとって最も身近な「星」かもしれません。

今日は新月ですが、次に誰かと月を見上げた時は
「ムーンショット」
ぜひ思い出してみてください。